日本人も注目を!-連戦訪中で示された国民党の本質 | 日本のお姉さん

日本人も注目を!-連戦訪中で示された国民党の本質


国民党の連戦前主席は国共共催の経済貿易フォーラムに参加するため
北京へ行き、4月16日に胡錦濤と人民大会堂で会いましたが、胡錦
濤はその時、「台湾独立の動きに反対し、食い止めてこそ、両岸の平
和や発展を損なう危険を取り除くことができる
」と発言したことは、
日本でもすでに報道されています。

「平和を損なう危険」など、中国さえ武力行使をしなければ簡単に取
り除けるものなのです。
このような敵国の身勝手な論理に連戦はなぜ
反論しないのか、日本人には不思議でなりません。

じっさいには胡錦濤のこの発言は、連戦が陳水扁政権を「両岸交流を
やりたがらない」と批判したのを受けてのものだったようです。つま
り連戦は政敵を打倒するために敵国と協力しているということなので
す。

このフォーラムでは中国側が寛大な交流政策を提案したので、連戦は
「予想以上だ」と高く評価しました。中国が交流拡大を行う目的は平
和統一であることははっきりしているのに、連戦は野党の前主席の分
際で、提案の実現に努力するとも声明しています。

その後、連戦は、「胡錦濤にとても敬服した」と感想を語っています。
自国の政府を非難しながら敵国の指導者を平気で讃えるこの神経も理
解できません。日本にも中国に媚びる政治家はたくさんいますが、連
戦の場合は媚びるというよりも、もはや完全な通敵なのです。

要するに国民党の中国人とはこのようなものであるのです。彼らは、
もし将来の台湾の選択肢に、①台湾の自由と民主と尊厳を守る、②自
由と民主と尊厳は守れなくても国民党が政権をとる、③中国統一の三
つがあるとすれば、迷わず①よりも②を選び、それがだめなら③を選
ぼうとするのでしょう。台湾の尊厳を守ろうという陳水扁政権より、
それを否定しようとする中国と提携するのだから、少なくとも①を最
重視しているとはいえません。

このような祖国をも売って飛ばすような政党をなぜ台湾人が支持して
しまうのかも理解できません。きっと国民党が存在するからこそ、中
国から軍事攻撃もされず、両岸貿易も拡大して経済や生活が豊かにな
るという国共の宣伝を信じ込まされているからでしょう。今回の連戦
の訪中は、その宣伝の最大規模の一つでした。

台湾の自由、民主、尊厳を否定される日は、台湾が中国の勢力範囲、
あるいは領土になる日です。そしてそれはまた、日本の安全が大きく
脅かされる日にもなることでしょう。なんといってもそのときは、
生命線である台湾が中国の手中に落ちるのですから当然です。

日本人も国民党の動きは、我が事として注視していく必要があるので
す。
日本李登輝友の会の一会員の方の記事