猫のB君日記 | 日本のお姉さん

猫のB君日記

猫のB君は、腎臓と肝臓の数値が悪く、持病の蓄膿症も悪化し、


貧血にもなっていた。抗生物質や血液を作れと脳に指令する


役目を持つホルモン注射のおかげで、だいぶん体調が回復


してきた。体重も4.0㎏になった。


体を触っても温かいし、見た目にも以前よりふっくらしてきた。


病院に行くのは3日に1回でいいと言われた。


行けば背中に太い針で脱水症状の改善のためと、腎臓が


悪いので余分な老廃物をおしっことして流すための点滴をする。


猫の首の皮をひっぱってすぐ戻ると健康だが、ひっぱっても


ゆっくりしか戻らないなら脱水症状を起こしているのだそうだ。


B君は今回はそんなに脱水もしていないようだったが、やっぱり


点滴はされた。


腎臓が脳に血液を作れと命令する機能が弱っているためか、


猫エイズを発症しているためなのか、貧血がひどいので、


本来腎臓が出すはずの血液を作れと指令するホルモン注射をする。


B君は、このホルモン注射を痛がって、いつも「ギャ!」と声を出す。


病院に行く時間になると、B君は、遠くからわたしの様子を


うかがっていて、捕まらないようにしようとする。7時が過ぎて


もう病院には間に合わない時間になると、安心して近くにやってくる。


B君は、ちょっと元気になってきたので、病院に行きたくないという


意思表示をするようになってきたのだ。B君の背中も、注射の跡で


固くなっているようで、最近注射の針が刺さる時、すごく痛がる。


そこで、点滴のときに、「点滴の針の上のゴムの部分に注射したら


ダメなんですか?点滴の液と一緒に体内に入るんじゃないですか?」


と、聞いてみたらそれでいいという。


今まで、B君が我慢した注射の数はいったい何本になるのだろう。


もっと早く、気が付けば良かった。なぜ病院は猫が痛くない方法を


勧めてくれなかったのだ?注射の方が、確実に全部体内に入るから


だと、医者は言うが、痛くない方がいいだろう。点滴を上からどんどん


落としながら、点滴の管のゴムに注射したら、圧力で全部注射した


液が体内に入るはずだが、100%は無理なのだろうか。


今回は、抗生物質の注射は無し。家で抗生物質の錠剤を


飲めているからだそうだ。


B君は、車に乗るのは好きなようで、最近病院に行く間キャリーの


扉を開けておくと、いつのまにか出て来て


車の窓から外をじっと見ている。


B君を捨てた前の飼い主は、B君を常に車に積んで


移動していたようだ。A猫ちゃんなんか、車に乗せると車から


降りるまで「ひゃああ~!ひゃああ~!」と、鳴き通しだ。


N猫ちゃんは車の中で育ったようなものなので、車に乗ると


シートの上で丸まって寝たりしていた。落ち着いたものだった。


B君は、病院が近づくと、自らキャリーの中に戻っていく。


かしこい猫ちゃんなのだ。車に乗るとうきうきしているのが分かる。


病院に行くのは、注射が痛いから嫌だが、車に乗るのは


楽しいようなのだ。車の中では、「B君のテーマソング」を歌ってやる。


これは、B君を保護した人が、歌っていた歌なので、そのまま続けて


歌ってやっている。魔法使いサリーの最後の部分をB君に変えた


だけの歌なのだが、この歌をB君に歌ってやると喜んでいる。


ひげがほっぺたから離れて、ぴ~んと前に出てくる。


B君の体の調子が悪くなってから、B君を他の猫よりかまうようになった。


B君はそれが嬉しいようで、わたしの足下で何度も右や左にいったり


きたりして、すれ違いざまに頭をすりすり足にこすりつけてくる。


これがB君の精一杯の愛情表現なのだ。


B君は最近白髪がどっと増えてきた。あとどのぐらい生きられるのか


分からないが、幸せに過ごせたらいいなと思う。


B君が保護した人の家では、オス猫が何匹かいて


B君は、全ての猫に嫌われていた。B君はおとなしくしているのに


なぜだか、すごく嫌われていた。B君は体が大きいオス猫なので


他のオス猫の脅威だったのか、嫌われる要素が何なのか


分からないがみんなでB君をいじめるのだ。


あんまりB君が、みんなに嫌われているので可愛そうになって


わたしがしばらく預かる事にしたのだ。


わたしの猫が、B君を嫌いではなかったら飼ってもいいなと考えて


いたのだが、問題がなさそうなのでB君も飼うことにした。


B君は虚勢手術済みなのに、N猫ちゃんに恋をしてしまい、


N猫ちゃんに恋を語っていた。


常にN猫ちゃんを追いかけて、しつこくしていたので、N猫ちゃんに


ストレスがかかったせいで13歳で死んでしまったのかもしれない。


それでも一度飼ったら最後まで面倒をみるのが、飼い主の責任だ。


N猫ちゃんには迷惑だったかもしれない。


N猫ちゃんが死んでからは、NO.2だったA猫ちゃんが急に甘えん坊に


なった。常にわたしの側にいようとし、わたしがパソコンを使い出すと


しきりに悲しげな声を出して遊んで欲しいと訴える。


猫が家にいると、自然と触れあっているようなくったくのない気分に


なれる。アルファ派が脳内に出ているのか、遊んでいるだけで


リラックスできる。どうして神さまはこんなに、


かわいい動物を創られたのかなと考える時がある。


わたしが何者でも関係なく、保護者であるというだけで、


こんなに素直に愛情を示してくる。A猫ちゃんは可愛がっていると


興奮してきて突然噛みつくので、わたしの手には生傷が絶えないの


だが、やっぱり猫は無条件にかわいい。