30代前半の女性の未婚化が進んでいる
厚生労働省は3日、合計特殊出生率(一人の女性が一生に産む子供の数に相当)が過去最低の1.29だった04年人口動態をさらに分析した特殊報告をまとめた。結婚前に妊娠する、いわゆる「できちゃった婚」で生まれた子供が全第1子に占める割合は26.7%で、80年の12.6%から2倍以上増えた。一方で、政府が出産を期待する第2次ベビーブーム(71~74年)生まれの30~33歳女性は50%前後が出産していないなど、晩産化や子供を産まない傾向に歯止めがかかっていない。
◇第2次ベビーブーム世代、半数出産せず
結婚前妊娠の割合は若いほど高く、15~19歳は82.9%。20代の増加が著しく、20~24歳で63.3%、25~29歳で22.9%と、いずれも80年の3倍前後に達した。都道府県別では、(1)沖縄42.2%(2)佐賀35.6%が多く、逆に(1)滋賀、神奈川23.6%(2)兵庫23.9%の順に少ない。結婚前妊娠の割合が高い地域は出生率も高い傾向にある。
一方で、40歳で出産未経験の女性の割合は、53年生まれは10.2%だったが、64年生まれは22.3%で2倍以上に増えた。母親の出産時平均年齢は、81年が第1子26.5歳、第2子28.9歳だったが、04年はそれぞれ28.9歳、30.9歳と、後ろにずれ込んだ。
女性の平均初婚年齢の上昇も、88年の25.8歳から99年の26.8歳まで1歳上昇するのに11年かかったのに、04年の27.8歳までは5年で到達した。04年、30~34歳の女性で結婚経験があるのは68.1%。00年比4.8ポイント減で、30代前半の未婚化が進んでいる。【吉田啓志】(毎日新聞) - 3月3日
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060303-00000083-mai-pol
1971-74年の第2次ベビーブーム期に生まれた現在30代前半の女性の半数以上が、30歳までに赤ちゃんを産んでいないことが3日、出生状況をテーマにまとめた厚生労働省の人口動態統計特殊報告で分かった。
出産できるとされる15-49歳の女性の人口は今後10数年にわたって減り続けることが分かっており、厚労省は「人数の多い第2次ベビーブーム世代の女性に子供が少ないことで、少子化が加速度的に進み、人口減少に拍車がかかる恐れがある」と分析している。(共同通信) - 3月3日
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060303-00000189-kyodo-soci