ガス田の周りで威嚇する中国
北京=野口東秀】中国国家海洋局は十九日までに、昨年の「中国海洋行政執法公報」を公表。二〇〇四年七月から昨年六月までの一年間で、日本の東シナ海での資源調査活動や自衛隊の活動を監視するため、海洋監視航空機を百四十六回、同監視船を十八回にわたって日中中間線周辺の海域に出動させていたことを明らかにした。
詳細な公報発表の背景には、中国側が開発を進める春暁(日本名・白樺)ガス田など海洋権益に対する強い姿勢を示す狙いがあるとみられる。
公報によると、中国側の監視活動は、日本が排他的経済水域(EEZ)の境界線と主張している日中中間線付近で、春暁ガス田近くの海域では海上自衛隊の対潜哨戒機P3Cと海上保安庁の巡視船が「頻繁に出没した」と指摘している。
中国側は、日本側の行動を八百七分のビデオに録画したほか、七千二百三十二枚の写真を撮影し、日本の巡視船に対し五百分間以上の「警告」を発したと説明。昨年から監視を強化するため航空機四機、船舶九十一隻を配備したとしている。
(産経新聞) - 2月20日