nyanko-paradoxさんのブログ

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「腕輪が…!」


俺は腕輪を手に取り、右腕にはめる。


「優希から離れろ!」


陽の体は腕輪から鉄の塊が包み込んだかと思えば、すぐに元に戻った。


「うおぉぉぉぉお!!」


唸りをあげるように、拳は骸骨に向かい一直線。


とっさに骸骨は振り向きガードを行う…が、拳と顔は零距離になる。


拳に完璧な感触を感じる。


頭蓋骨を粉砕し、腕を振り抜く。


骨の破片は辺りに飛び散ったかと思えば、骸骨とともに消滅していった。


何故か、後には壊れた携帯電話が出現した。


「はぁ…はぁ…」


殴った拳は痛くない。むしろ、高揚し過ぎたのか、頭が痛い。胸が焦がれるように熱い。足が震える。


「あ、あきら!」


意識が朦朧としてきた。


「少し休ませてくれ…」


ふっと集中力が切れ、優希に倒れこんだ。


「大丈夫!ねぇ、………」



…………。


暗闇の中、また俺は溶けていくようだった。
入ってすぐ目についたのが、白骨化した遺体だった。


キチンとイスに座っていて、片方の腕には鎖が閉められていた。


横にある机には手紙と箱が置いてあり、多分…この遺体が生前書いたものだろう。


手紙の内容はこう書いてある


『ここに来せし者はえらばれし者。だが個の力では真の闇には敵わず、己も闇に伏すことだろう。だが箱にある4つの腕輪を用いて敵を砕けたし、闇に対峙すべし。[拳][魔][剣][変]をもって初めて抵抗することかなう。はめたその瞬間が運命なり』


優希は頭を抱えて手紙とにらめっこしている。


「なるほど…そういうこつか」


「えっ、わかったの?」


「大体な…。簡単に言うと、この4つの腕輪を使って戦えってこと。まぁ4人は仲間を集めろってことか」


「じゃあこのマークは?」


「よくはわからないが、ジョブ能力みたいな…ものじゃないか?」


「ふ~ん…」


まぁこれを使って悪の親玉を倒すってのはわかってくれたか…。


「とりあえず、この『魔』ってのにしよっと!」


「ちょっ、待て!」


腕にはめた


―――瞬間。


優希は腕輪から溢れだす炎に包まれた。




「優希ぃぃい!!」


しかし、すぐにまとわりついた炎は腕輪に戻っていく。


「はっ…!びびび、ビックリした…」


何事もないようだ。俺はふぅ~と息をついた…。


「…!」


急に俺は寒気を感じた。誰かに見られている、そんなことはないはず…。


窓の外には…誰もいない。


入り口には…誰もいない。


その時、ガチャンと言う音がした。


ま、まさか…!


「きゃぁぁぁぁあ!!」


「優希よけろぉぉ!」


ムクリと立ち上がっている。死んでいたはずの白骨化した遺体。動き出した骸骨は蹴りを放つ。


「う…!」


蹴りは優希の体を捉え、壁まで飛ばす。意識はある、あまりダメージはなさそうだが…動けなさそうではあった。


「大丈夫か優希!」


「だ、大丈夫…」


俺はキッと骸骨を睨み付け、骸骨の座っていた椅子をぶつける。


手応えはあり、少し傾いたが、ゆらりと元に戻るとゆっくりと優希に歩み始めた。


「くそ、止まれぇぇ!」


俺は殴る。しかし骸骨の歩みは止まらない


さらに蹴りを入れるが骸骨の歩みはまだ止まらない。


「優希!逃げろぉぉお!!」


その時、[拳]の腕輪が輝き始めた。

攻略×攻略


まず『父親は関係者』というヒントから、父親の部屋にあるんじゃないかと踏んだ。


考えはビンゴだった


父親の机の引き出しから見馴れない、大きな鍵をみつけた。


「多分これだ…!」


家の鍵、物置の鍵、そして錠前を外すような大きな鍵。


ゴクリと唾を飲み込む。何か起こるかもしれない、でも進まなきゃ…!思えば思うほど、腕は動こうとしない。


肩に手が置かれる。


「行こ!進まなきゃ始まらないわよ!」


緊張が解けた。俺は鍵を手に入れ、すぐに黒い扉に向かった。


扉の前に立つ…やはり威圧感を感じる。だが、全く関係なかった、進まなきゃ始まらないから。


ガチャ、鍵は完全にハマった。


そしてギギッと扉は錆び付いたチューバのような重苦しい音をあげ、不気味な空間を出現させた。


生暖かい風が頬をたたく。どこかにつながっているのだろうか?


俺は「手がかりは絶対にある」そんな薄っぺらい希望を持ちながら中に入っていく…


ガシャン!と音をたて扉は閉まる。


全く見えなくなった。ライトのひとつを持ってくれば良かったとプチ後悔。


俺は「RPGじゃよくあること」と思えるのだが


優希は見えない恐怖に怯えている


しかし、後ろにいる優希を視覚化できないのだが、そんな気がした。


どうにかしないとと思った。だが、思考より先に手が出ていた。


「…ほら、手出せよ」


「えっ…?」


一瞬躊躇した。異性の手を握った記憶なんか全然ない。半ば強引であったが、それでも見えない中で俺は優希の手をしっかりと掴んだ。


「………!!」


お互い萎縮してしまったが、なんだか心地よかった。


俺は暗闇に放り出されると、大胆になってしまうのかと思った。後先考えず握ってしまったが、これはこれで…。


闇の中、手を前に突きだし暗中模索で壁を感じながらゆっくりと進んでいく。


次は左手を壁につきながら歩いていく。


この手法を使えば、時間はかかってもいずれ出口に着く。


しかし、ずいぶん歩いた。30分は歩いたか?だがさほど疲れは出ない。いづれ来るゴールに想いを馳せることで、ある程度気にはならなかったからだ。


ある一角を曲がった先に光がこぼれている。


出口だ…!


俺は優希を引っ張って走り出す。うっすらとだが優希も笑っている…気がする。


出口の前に立つ。なにやら木の扉があるということが感じ取れる。


ドアノブはない。しかし、押すと手応えがあった。


ここで1つ自分に提案する。


「――体を試してみようか?」


「――これ、壊そうか?」


決まった。


「優希、少し離れてろ」


「うん」


スッと構え、息を吸う。薄日の中、軸回転を意識して、ただ目の前の扉にのみ一点集中する


「ちぇぇぇぇいさぁぁぁあ!!」


振り抜かれる右足。


バラバラと崩れ落ちる扉の後ろ、光を感じる。だが、光の後ろで俺は悶絶している


「ぬぅぅおぉぉ…。人造人間ってのは勝手な思い込みだったのか…?…けど、道は開いたぞ」


優しい風、今までの汗を乾かしてくれるような、そんな風が吹いている。


目の前には草原が広がる。しかし、すぐに1つの異様な点に気づいた。


まるで老婆が住んでいるような小屋がぽつんと、見たところ何も見当たらない、ただ1つだけ。


何かある…。俺は小屋の扉を開ける。