どなたかの本の紹介で目に留まり
(ありゃあ、どなただったかなぁ、わからなくなってしまいました。風の影の記事をあげてくださった方ありがとうございます❣️(^人^)感謝♪)
「風の影」(上)(下)
カルロス・ルイス・サフォン
訳:木村裕美
スペイン2001年、日本で2006年に翻訳出版された本。
スペインの作家 カルロスルイスサフォンによる時代を錯綜しながら織り成される物語✧︎
情緒溢れる文体に酔いしれながら 冒険とスリルと熱愛の中に潜って行くことの出来る物語
静けさと混沌 静かに光る真実と純真
文学ならではの面白み 活字を目で辿り、それが脳で処理されていくことで湧き上がる感覚を舌なめずりしながら堪能するという、濃密で極上の読書タイムを味わえます❤
登場人物の全てに血が流れ生きて読み手の心に沈んでいくような
( 大人の高級チョコレート みたいだよ♡)
嬉しいことに ″忘れられた本の墓場″シリーズとして四部作で構成されており、
「風の影」(上下)
「天使のゲーム」(上下)
「天国の囚人」と続いています❣️
最終巻「The Labyrinth of Spirits」」は日本での翻訳出版はまだですが、2016年に出版されています!
続きを読むのが楽しみです♡
さきほど調べたら
2020年6月19日(なんと、2週間前💦)
カルロス・ルイス・サフォン氏は55歳の若さで病によりお亡くなりになっていました。
ちょうど「風の影」を読んでいる最中にその作家さんが亡くなられていたことに
不思議を感じました
本の中のセリフ
「ここは神秘の場所なんだよ、ダニエル、聖域なんだ。お前が見ている本の1冊1冊、1巻1巻に魂が宿っている。本を書いた人間の魂と、その本を読んで、その本と人生をともにしたり、それを夢みた人たちの魂だ。1冊の本が人の手から手にわたる度に、そして誰かがページに目を走らせるたびに、その本の精神は育まれて、強くなっていくんだよ、、、」
類まれなる才能を持った素晴らしい作家さんに追悼の想いをこめて.:*・゜
以下
カルロスルイスサフォンによる
文学的趣に溢れ 読者を極上の抒情的世界の中に連れていってくれる言葉たちのいくつかを紹介
話の筋には大きく関係しない部分ですが、読まない方がよいと感じた方はここまでにしてください❣️
紹介というより感動したのに読んだ本の内容すぐ忘れちゃう自分のために糸口を残しておきたい思いの方が強いです(〃ω〃)
🥀 -翌日曜日、空から雲がすべり降りてきて、燃えるような霧の沼に街全体が沈んだ。壁にかかった温度計も、じっとり汗をにじませている-
🥀-蒸し暑いからね。脳みそがべったりひろがっている。バルセロさんなら、きっとそう言うよー
🥀ー頭と心と魂のある男ですよ。子どもの話に耳をかたむけて、その子をみちびいて、認めてやれる男。自分の欠点で子どもを窒息させるようなことはしない男です。子どもが自分の父親だからという単にそれだけの理由で好いてくれるんじゃなく、ひとりの人間として敬愛すべき人だから慕ってくれるような、そんな父親ですよ。自分もこの父のようになりたいと、子どもに思ってもらえる人間です。ー
🥀ーわれわれはね、自分の愛する人間を、宝くじみたいに思っていることがあるんですよ。わしら自身のばかげた夢を実現するために、愛する者が存在していると、勘違いしておるんだなー
🥀ー偶然とは運命の傷痕なのだと、フリアンがいちど書いたことがあります。でも、偶然などというものは存在しないのですよ、ダニエル。わたしたちは、しょせん、自分自身の無意識によってあやつられるマリオネットでしかない。ー
🥀ー読書は個人的な儀式だ、鏡を見るのと同じで、ぼくらが本の中にみつけるのは、すでにぼくらの内部にあるものでしかない、本を読むとき、人は自己の精神と魂を全開にする、そんな読書という宝が、日に日に稀少になっているのではないかと、ー