「空を駆けるジェーン」
アーシュラ・K・ル=グウィン作
村上春樹 訳
三年前にもご紹介した
ゲド戦記の作者であるアーシュラ・K・ル=グウィンの
「空飛び猫」シリーズの4冊目です♡
❁「空飛び猫」
背中につばさをつけてうまれてきた仲良し四兄弟セルマ・ロジャー・ジェームス・ハリエットが住みにくい街を離れて森へ飛んでいき優しい人間の兄妹に出会う物語。
❁「帰ってきた空飛び猫」
森で暮らす四兄弟が街に残るお母さんが気になって街に飛んで行ってみると・・・
壊される直前のビルに小さな翼を生やした黒い影が・・・
❁「素晴らしいアレキサンダーと空飛び猫たち」前作で空飛び猫兄妹の仲間に加わった黒猫ジェーンと翼のない猫アレキサンダーの物語。
おそろしい体験からミーとヒィーしか話せないジェーンにアレキサンダーは言葉を取り戻すように励まします。
そして今回読んだ
❁「空を駆けるジェーン」
農場ののんびりした生活に満足できなくなったジェーンが刺激を求めて街にでて心地よい居場所を見つけるまでの物語。
アーシュラ・K・ル=グウィンによる
かわいらしくも壮大で優しい
子供たちの枕もとで話して聞かせるのに極上の物語✨
子供だけでなく若者から年配のかたまで ページをめくるひと時
胸の奥、幼心にささげる子守唄。。
✽「まあ、なんてこと!」とサラ・ウルフは言いました。
(中略)「若い時分は翼のある猫なんていなかったものだけどねぇ
というか、少なくとも私の記憶にはないわ。でも、世の中はどんどん変わるものだもの。それに、猫に翼なんて、なかなかのグッドアイデアよね。もっとも、もし私が鳥だったら、そんなふうには思えないだろうけど。いずれにせよ、あなたのことは誰にも教えないほうがいいみたいね。そんなことを口にしたら、みんなは『ああ、サラも年を取って、すっかりぼけっちゃったな。翼のある猫を見たなんて言い出すんだもの』なんて言われるに決まっている。ほかの人とちがうっていうのは、何かと大変なのよね。そう思わない?」
空を駆けるジェーンP65より
↓こちらは以前書いた「空飛び猫」のブログです。