”お地蔵様と子ぎつね。   かおりさんのパステル画の子ぎつねから聞いた話。” | ஐ La vie ‪ஐ‬ 〜❁*.゚ありがとう♡だいすき.゚*❁〜

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ஐLa vie‪ஐ‬とはフランス語で命・人生 の意味です。

✧*。この世界で出逢ってくれて、ありがとう大好きだよ✧*

日々の“ありがとう”と“”大好き”を綴るブログです。

 

大好きな
風の音さんが
小さなパステル画の小狐から
世界にたったひとつの
颯太のお話を
聞き出して下さりました♡
 
 
それはね
 
読んでみての
お楽しみ♡
 
 
 
 
 
私の母と同じ世代の風の音さん
 
旦那さんの介護をされながら
愛犬佐助とすごしながら
大変で最高の日々を重ねて
 
1枚のちっぽけな絵から
こんなお話を聞き出して
くださるの♡
 
 
以下
風の音さんのブログより
 
「子ぎつね颯太のおはなし」♡
 
 
 

お山をわたる北風が、

ひゅーひゅーごーごーなってるよ。

子ぎつね颯太のおうちはね、お山の真ん中、林の中。

 

大きな岩と岩のすきまに、とうさんが穴ほって、かあさんが枯っ葉詰めて作ったの。

 

どんなに北風が冷たくても、楓太のおうちはぽっかぽか。

 

とうさんは狩りが上手で、ジャンプが上手。

いっつもぴょーんとジャンプして、鳥や野鼠、お魚もとってくる。

だから、おなかはいつもいっぱいさ。

 

とうさんとかあさんは、林の外へ出たらだめ。

おっかない人間がいるよって。

だけど僕は出かけちゃう。父さん母さんいない時。

だって、だってね、野原のむこうに、お地蔵様が待ってるんだもん。

そう、そう、お日様ぽかぽかあったかい日、ミツバチさんを追いかけて。

いつのまにやら、林の外。野原のむこうに立っていた。

 

そこであったよ。お地蔵様に。

にっこりわらって僕をみたよ。

とうさん、かあさんいない時、僕はいつでもかけてった。

初めて出来たお友達、お地蔵様のところへね。

暑い暑い夏の日も、紅葉が真っ赤な秋の日も、沢山、沢山お話聞いたよ。

 

お地蔵さんの住む村は、昔は、人間がいっぱいいたってさ。

お山の木を切って、材木をつくる仕事の人たちが。

子供も大勢いて、お地蔵さんの周りで、歌を歌ったり、花をつんだり賑やかだったこと。

でもね、冬になり、雪が降った。

お山も野原も真っ白。真っ白。

とうさん、僕に怖い顔。

雪の上では足跡がめだつ。

ひとりで出かけちゃ、絶対だめだと。

 

だけど僕は心配で。ひとりぼっちのお地蔵様。

寒くて泣いていないかと。

 

雪がやんでお月様が、そうっとやさしくささやいた。

今夜なら大丈夫、私がてらして、連れてってあげる。

颯太、巣穴をとびだした。雪の上を走る、走る。

頭も肩も真っ白け、優しいお顔と、真っ赤な前垂れだけがみえた。

大丈夫、寒くない。寂しくて、泣いてない。かけよる颯太。

お地蔵様、ニッコリ笑って、いつもの元気な声がした。

大丈夫、私は一人じゃない。私を忘れない沢山の命と繋がっているから。

ほら、ここが、こんなに、あったかい。

颯太が前垂れにそっと顔を寄せると、あったかい。

年に二回、お墓詣りの時に、新しい前垂れをかけてくれるひでばあちゃん。

村で育った子供達。颯太やミツバチ。小鳥や草木、おひさま、おつきさま。お星さま。

雨さん、風さん、雪さん、雲さん、土さん。

みんな、お地蔵様のハートの中にいた。

 

お地蔵様は颯太に言った。

私達は、みんな一緒。愛の中にいる一つの家族。だから、寂しくないのよと。

颯太、こっくりうなずいて、おうちに向かって駆け出した。

父さん、母さん帰らぬうちに、急いで帰ろう。しかられる。   

                                  キツネさん  ねこのあしあとねこのあしあとねこのあしあと

                                              おはな  おじぞうさまⅱキツネ おはな花

 

 

 

 

あなたは颯太
あなたはお地蔵さま
 
あなたは月の光
あなたはそよ風
 
あなたはすべて
 
すべてはあなた
 
 

 

ありがとう♡だいすき