「そのヘルプマーク、本物ですか?」
今日、たまたま聞かれました。以前から出入りしている団体の知り合いです。本人も全く悪気はなかったでしょう。
とっさに「ええ。一丁前に病気もちなので」と答えてしまいましたが、返答として的確だったのか。
ヘルプマークは、
「義足や人工関節を使用している方、内部障害や難病の方、または妊娠初期の方など、外見からは分からなくても援助や配慮を必要としている方々が、周囲の方に配慮を必要としていることを知らせることで、援助を得やすくなるよう、作成したマーク」
なので、いわゆる内部障害である免疫障害がある私たちHIV感染症患者も対象であると思うのです。
身体障害者手帳も取得していますので、法律上は立派な「障害者(免疫障害)」です。
健康か病気かでいったら、病気治療中です。現代ではほぼ死ぬまで。
命に関わる病気かと言われたら、服薬している限り死にませんが、命には関わるでしょう。
でも、日常生活に支障はありません。
禁忌事項はありません。
でも、やっぱり健常者ではないのですよ。
雪かきをすれば熱を出すし、夜勤をすれば翌週一週間は不調が続きます。
年齢確認もちょくちょくされるくらいの30代後半男性、外見だけでは配慮してもらえないのですよ。
ヘルプマークを着けている私の主張は大げさなのでしょうか。
もしかして偽物だと思っている人がいるのでしょうか。
私が家族の前でヘルプマークを隠さなくなるまでどれだけ考えたか。
「そんなに大変な病気なの?」と言われた時の返答をどれだけ考えたか。
家で、通勤時間に、職場の中で、どこでヘルプマークを隠すかどれだけ考えたか。
常時掲げている覚悟をするのに半年かかりました。
町で見かけて、えっこの人が?と思っても
「そのヘルプマーク、本物ですよ。」
と思っておいてくださいね。
もちろん着ける側には、聞かれたら(嫌な部分ははぐらかしていいので)きちんと説明できる義務があると思いますが。
少なくとも、いざという時に何を助けて欲しいのか。何に困っているのか。
着けるからには考えておきましょう。