先月くらいでしょうか。FMラジオの宣伝でよくミュージカル「レント」が流れていたのは。
流れていたのはその中でも導入にあたる曲「Seasons of love」の冒頭だけでした。が、全編観てかつ自分がHIV当事者、かつ知り合いが数年前に白血病で亡くなっている自分としては、たとえ冒頭だけだとしても刺激が多かった事は皆さんに知っておいていただきたい。嫌とかそういう意味じゃなくて。
前にも書きましたが、自分が小学生だった頃「ぼくジョナサン。エイズなの」という本が話題に上がり自分も読みました。
その頃はHIVよりも「エイズ」という言葉が先行していて、やはり不治の病というイメージが強かったです。
初めて「レント」を観たのはDVDででしたが、後半の円座になったメンバーが一人ずつ消えていく様は当時大学生ながら半泣きで観ました。
んで、HIV当事者となって感じたことは、「今の医療状況に感謝」「日本以外は今でもこうなんだろうか」「このイメージをもってしまっている人たちに自分のことをどう説明しよう」で、一番思うのは最後です。
今日一番言いたいのはここ。
「レント」がミュージカル史上に残る名作である事は否定しません。でも、そこに描かれるHIV当事者像は現代とは違うということをどうか知ってほしい。
「もののけ姫」でもハンセン氏病を思わせる人たちが重要な役として印象的に描かれていますが、これも似ているかなと思います。解釈によってはエボシ御前が良い人になる事になるので尚更。
追記になりますが、両親に嘘のない範囲で現状を伝えました。「ウィルス性の免疫不全」だと。「服薬を続けてば治るけど現状あと70年かかるのでまだ飲み続ける必要がある」と。
既に障害者手帳を取得している事についてはまだ話していません。