昨日は前から楽しみにしていた映画を見に行きました。それとお買い物にいくつか寄り道を。
そして今日はもうワンチャレンジ。全ての行程で障害者減免を活用する。今回は公営の公共交通機関のみで移動しました。結果、交通費は0円でした。
映画ももちろん1,000円。3月までには考えられなかったことです。
JRや私鉄は一人では割引にならないので全てがこうはいきませんが、やろうと思えばできることがわかりました。今後も活用してお出かけしてみたいと思います。
さて、ここからが本題。ここまで読んだ皆さん、正直「ずるい」と思いますか?
HIV陽性を告知された2月12日からCD4値を聞くまでは生きた心地がしませんでした。気が付けばHIVの事を調べているし、寝ても覚めても頭から離れない。ちょっとでも不調があればHIVと関連づけて考えてしまう。
服薬治療が始まってからは今度は明確に原因のわかる不調との闘い。これと今後一生付き合っていかなければならないのかという先の見えない不安。
更生医療の受給者証が届くまでは医療費への不安もありました。
しばらくは休日に外出することなんか考えられませんでした。なんせ、体調も金銭もマイナスしかないのですから。
もちろん、体調の波がなんとなく掴めてきたこともありますが、今まで当たり前のようにしていた事を復活させるには、「〜なんだったらやってみようかな」というきっかけが必要でした。
その後押しが私にとっては障害者減免制度でした。
専門的な話になりますがICFという言葉があります。私なりの解釈では、「出来ないことがある要因は疾病や障害だけでなく、社会の環境なども関係している」というものです。この「出来ない」は「不可能」だけでなく、「なんとなく躊躇してしまう」も含まれます。その要因の一つを軽減してくれるのが減免制度なのでしょう。
減免制度は金銭面だけでなく、より多くの人の社会参加を促しているのだと、改めてその意義を実感しました。一人でも多くの人が社会参加できるようになることは社会全体の経済的にもプラスになりますので、当事者以外のみなさんにもメリットはあるのですよ。
最近の全体的な貧困化や「生活基準の地盤沈下」によって、「障害者手帳によって補助や減免を受けられるのはずるい」という意見が少なからず散見されるようになったと感じたのでちょっと意見させてもらいました。