おじさん美容師の知恵袋

おじさん美容師の知恵袋

美容歴30年のおじさん美容師が体験した、ほんま物の実話。


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僕は、ライダーです。

 

といっても原付ですが、毎日の通勤に使っています。

 

店には、自作で床暖もしてあり、一年中半袖で仕事をしております。

 

(余談ですが、床暖は、循環式シャンプーボイラーに、温水パネルをつなぐと簡単に作れます。)

 

冬場も半袖なので、ライダースジャケットが必要になってくるのです。

 

この数年、ライダースジャケットは、タウン着として大変人気が出てきており、買うと5万円以上します。

 

新品を買ったとしても、あのピカピカ感が嫌なので、

 

( 実は、高くて買えないのですが、)

 

僕はヤフオクで、夏の間に中古のライダースジャケットを1000円~3000円くらいで落札し、

 

それをビンテージ加工しています。

 

知らない人が着ていたので、消毒も兼ねています。

 

例え加工に失敗しても、安く買っているので大丈夫です。

 

今までに5~6着失敗して捨てています。

 

作り始めたころは、1着作るのに3か月くらいかかっておりました。

 

なぜかというと、

 

夜、洗濯機でジャケットを水につけ、朝それを外に干す。

 

その原始的な繰り返しをしていたからです。

 

ライダースジャケットには、金具が結構ついているので、洗濯機を回すと、「洗濯機が壊れる」と嫁さんに怒られるので回せないのです。

 

時には、紙やすりで削ってみたりとか、砂利の上で踏んずけてみたりとかやってみたのですが、

 

なかなか、ビンテージの風合いは簡単に出せません。

 

そう、ここで、思いついたのです。

 

縮毛矯正に使う、

 

アルカリから酸性にPH移行さす「ヘナPH逆移行矯正」

 

を、ビンテージ加工に応用することにしたのです。

 

名ずけて、

 

「ライダースジャケット ヘナPH 逆移行 ビンテージ加工」

 

使う材料は、掃除で使っている水酸化ナトリウム(アルカリ剤)と、

 

店で使っているヘナのタンニン(酸性剤)です。

 

水酸化ナトリウムは、劇薬指定されており、買うのに印鑑がいります。

 

強アルカリでPHが13くらいあり、大変危険な薬品です。

 

マジックリンやハイターなどの、洗剤の原料にもなっているやつで、

 

どれくらい危険かというと、同量の水と混ぜると、沸騰するくらいに高温になるのです。

 

じつは、買ったときにやってしまい、ほんまに危険と感じました。

 

レンジの油汚れなどは、5リットルの水に大サジ一杯くらいの量で、つけ置き洗いで綺麗に出来ます。

 

手に付けるとヌルヌルになり、

 

これは、毛染めやパーマ液のヌルヌルと同じです。

 

パーマやカラーリングの薬剤を髪の中に入れるため、

 

髪をふやかして薬の通り道を作るのが、アルカリ剤の仕事です。

 

美容のアンモニアやモノエタノールアミンが、同じアルカリ剤です。

 

髪はアリカリになると膨潤し、後日そこから栄養分が抜け出します。

 

これが、アルカリ剤による髪の傷みです。

 

この原理を利用し、革のジャケットを傷めて、ビンテージ風にするのです。

 

そうです、ライダイースジャケットをアルカリ水でつけ置きすると、ツヤが消え革がボロボロになるのです。

 

次は、ヘナのタンニン。

 

ヘナは、タンニンそのものです。

 

皆さん、タンニンという言葉をよく聞くと思いますが、 

 

どういう意味か、ご存知でしょうか?

 

タンニンとは、英語で、TAN・INGで、皮をなめすという意味なのです。

 

動物の皮を、柔らかく加工し、革製品にすることなのです。

 

原始時代の森の中で、

 

落ち葉の上で死んだ動物が風化され、

 

落ち葉に接していた部分の皮が、

 

落ち葉より染み出たタンニンで、

 

自然になめされ、革となり、腐らずに残った。

 

それを原始人が拾い、腰に巻いたのが始まりとされています。

 

動物の皮は、放っておくと腐ったり、乾いてパリパリになります。

 

それを柔らかく加工し、長持ちさす加工が、

 

タン・ニングで、・・・タンニンの語源なのです。

 

人間の髪も同じタンパク質からできております。

 

古代エジプトの時代のミイラで、

 

5000年たった今もなお、

 

髪が柔らかいままのミイラが幾体もあるそうです。

 

それは、何故だかわかりますか?

 

学者の推理なのですが、

 

ミイラになるその人は、もともと高貴な方々で、

 

その方々は、生前、ヘナあるいはインディゴで髪を染めていたのでは推理されています。

 

つまり、ミイラにされる前に、

 

おしゃれか白髪染めで、タンニンで髪を染めていたようなのです。

 

つまり、生前に、髪がタンニン加工されたのです。

 

その時代にはシャンプーとかなかったので、

 

よりタンニンが残ったのでしょう。

 

だから、5000年たっても、髪の柔らかいミイラが存在するのです。

 

あのクレオパトラも、ヘナ(インディゴ)をしていた言われているほどで、

 

タンニン、恐るべしです。

 

もとは皮をなめすものだったのですが、

 

いつの日か、ヘナのタンニンで髪を染めるようになったようです。

 

ヘナで髪を染めると、タンニンブリッジと言って、

 

タンパク質同士が結合し、髪が柔らかく加工され、

 

トリートメントをしたようにサラサラになります。

 

今はやりの【酸熱トリートメント】の元祖のようなもので、

 

ヘナで髪を柔らかくしながら矯正するのが、

 

「ヘナPH逆移行還元矯正」なのです。

 

そうです。

 

タンニン本来の使い方、ヘナでタンニン加工して、ビンテージ風にしたジャケットの革を、柔らかかくなめすのです。

 

【やり方】

 

①洗濯機50Lに水酸化ナトリウムを50g溶かし、ライダースジャケットを一晩漬けておく。

(1回でかなり革が傷みます。)

 

②水ですすいで脱水し、外で干す。

 

④洗濯機にヘナのタンニンを適量入れ、干したライダースジャケットを一晩漬けておく。

 

⑤脱水し、外で干す。

 

⑥乾いたら、髪につけるアウトバストリートメントや、ブローローションを振りかけ、手でもんで、柔らかくする。

 

①~⑥を何度か繰りかえすと、ビンテージ加工が、簡単に出来ます。

 

髪も革も、同じたんぱく質です。

 

同じ原理なのです。

 

ライダースジャケットをビンテージ加工する人は、そういないと思いますが、

 

やってみたい方は、ぜひ参考にしてください!!