海外企業についてまず、どうやって動いたらいいのか解らなかった。

でも僕は思ったらすぐに行動に出ちゃう悪い癖があった。

行動する前に事前に勉強し知識を得て、お金も貯め、それなりの準備をしていくことが大事なのは解っていた。

だけど僕は動きたくてしょうがなかった。

僕の家には「夢の500円玉貯金」と書いた貯金箱があったのを思い出した。

今の仕事も、世界一周の時もこいつを使って成し遂げたのだった。

5年間貯めた貯金箱の中身をテーブルの上にぶちまけてみると500円貯金は118万円もの大金になっていた。

ここぞとばかりに、こいつを札束に変えて、自分の思うままに動いてみようと思い、インドネシアのバリ島に飛ぶことにした。


バリ島のデンバサール空港に到着した。

暑い

しかもかび臭い!!

12月のバリ島は雨季だし超蒸し暑いのだった(涙)


ターンテーブルから自分のバックパックを降ろすと、薄黒い男が僕の背後からすかさずやってきた。
そして彼は僕のバックパックを持ち上げようとしたので、僕は「オー!! ノー!!」といって自分のバックパックを奪い取った。

客の荷物を持っていこうとする輩は数人いた。

どうやら彼らは、ターンテーブルから数十メートル先の両替所まで客の荷物を頼んでもいないのに勝手に運び、日本円で約1千円も請求してくるらしい悪党ポーターらしいのだ。

危ない危ない(汗)。

空港ではなぜか同じレートの両替所が10軒ぐらい並んでおり、店の人は声を揃えて「おなじー! 同じ値段だからねー!」と声をかけてくる。

なんか怪しそうなので、僕はATMで両替した。

1万円だと約1100000ルピア

計算がしにくい……。

とりあえず、00を無くして、計算すると解りやすいと思った。

空港から外に出るとタクシーの勧誘が超凄かった。

しぶといタクシーの勧誘を振り切り,
サークルKに逃げ込んだ。

喉が渇いたのでここでコーラを買うことに……。

レジで支払いすると、なんかおつりが少ない気がした。

約1万ルピアのコーラを10万ルピアで払うと9万ルピアが返ってくるはずなのに何故か4万ルピア程しか返ってきてない。レジの若い兄ちゃんに抗議すると照れ笑いで1万ルピアを渡してきた。

「まだ足りんやろ!! コラー!!」

ドスの効いた声で言うと、しぶしぶ残りのお釣りも返ってきた(汗)。

ほんまぁ油断も空きもない(ーー;)

タクシーのオヤジに、近くの街「クタ」まで幾らだと聞くと2500円だといってきた。
距離的にそんなことはないと思ったので、1千円まで負けてもらいなんとか交渉することができた。それでもまだ高いはずだと思った。

あとで知ったのだが、空港はボッタクリタクシーのテリトリーなので、ひとまず空港の外に歩いて出てメータータクシーを捕まえれば500円くらいでクタまで行けることが解った。

翌日、起業コンサルタントも手がけている日本人経営の旅行会社を訪ねていった。
そこで島バリでラフティング会社を運営するにはどうしたらいいのか相談することにした。

コンサルタントの社長はインドネシアの海外起業についての色んなことを詳しく教えてくれた。
日本の法律とは異なることが多く、会社を作る過程について驚くこともが多かったが、僕自身は不可能な気はしなかった。
景気が低迷している日本に比べて、バリ島の観光産業が伸びていることもあり、やる気が増してワクワクさえ感じてきていた。

バリ島では主に2つの川(アユン川グレード2とトラガワジャ川グレード3)が有り、それぞれ15社ほどのラフティング会社が運営をしていた。

まずは運営したい川を決めて、許可が取れるかどうかを調べないといけない。

バリ島のような観光地では、すでにたくさんのラフティング業者が入っているので各川で運営できるカンパニーの数が決められているのだ。

僕は滞在中にこの2つの川でラフティングしてみた。

トラガワジャの方が水が綺麗だし、下っていて面白い川だと思ったのでこの川で勝負をしたいと思った。

会社を作るには、インドネシア、バリ島、州、村のそれぞれのサインが必要になるので、書類の申請はコンサルタント会社に頼むことにした。

結果は1~2ヶ月後になるらしい。さぁどうなることやら……。

僕は期待に胸を膨らませバリ島をあとにしたのだった。

いざぽんの冒険日記