私の過去を知ろうとする彼。
それは詮索というより、
触れたらどんな温度なのか、
指先で確かめている感じ
聞いて、少し興奮して、少し嫉妬し
そういう「プレイ」自体を楽しんでいるかのようだ。
本能的な独占欲と、
同時に私を心の奥まで覗きたい欲望。
ある日のふとした会話で私の口をついて出た
「他のひとに声をかけるなら、私にバイバイしてからね」という一言。
理屈ではなく、無意識からぽろっと出てきた。
ーー所有欲。
かけがえのなさを守りたい気持ちの表れだったと思っている。
今の私は
この会話の先を
これ以上ややこしくしたくないので、
「急に心配になっちゃった ごめんなさい」と言って終わらせた。
そういえば、、、
彼は以前、こんなことを言っていた。
「恋のエネルギーバランスが、少し偏ってる気がする」
自分のほうが想いが強すぎたら、長く続かない。
だから不安になる、と。
「追いかける恋って怖くて楽しい」と私が言ったから
「今は俺が追いかけているから、物足りないんじゃない?」
と聞かれたような気がした。
それを聞いて私は帰宅してから、改めてLINEを送った。
「私もちゃんと、(彼くん)のこと好きだよ」
それは慰めでも、義務でもない。
こんな良い関係でいられるんだから、
追われていてダメなことなんか無い!
彼の明るい性格と、
変われた私だから成り立っている関係。
私が少しヤキモチを焼いたことと、
「好き」を改めて伝えたことで
彼はようやく「追う/追われる」の矢印が双方向になったと感じたはず。
バランスを取り合うことは
呼吸をするように
恋が続いていくための往復運動になっている。
時々、小さな嫉妬や不安を覗かせることーー
それは火種ではなく、
関係を生かし続けるための、ささやかな酸素供給。
なんだか、この時のやりとりが我ながら可愛いと思いかえす。
「安全地帯にいる私たちの戯れ」
「嫉妬を媒介にした愛情確認の遊び」
「ここにいていい」という場所に、
ようやく辿り着いた感覚がある。