山本弘
角川書店
満足度:★★★★★
本読むスピードおっそいw
この本はほんとおもしろかった!!
詩羽っていう、「人に親切にすること」を仕事にしている女の人の話。
家も現金も持ってなくて、すべていままで親切にした人に借りを返してもらいながら生活しているっていう、にわかには信じられないような生活をしている詩羽。
資本主義の現代社会でそれはむりっしょwwwって最初は思ってたけど、これがまたリアリティがあるのよね。
彼女の能力は、人の心を察したり、ニーズを引き出して他の人にニーズとかけあわせたり、論理的な策略を練ったりするのがすごくうまいこと。
別にエスパーとかそういうのではなく、いわゆるコミュ力だよね。
「親切にする」ってことを聞くと、善人面して正義感が強くて...みたいな人を連想したけど、彼女はそういうわけではない。
しっかり論理で考えているし、ときには法律スレスレみたいなこともしちゃう。
単なる善人ではないってあたりが共感するところ。
そんな詩羽が街のいろんな人にであって、その人を変えていく様がとてもリアリティがあっておもしろかった!
舞台になってる街もどこかがモデルになってるのかなー。
詩羽が本を人に紹介するシーンもあるんだけど、実在する本がでてきたりしてw
あ、題名こそは書いてないけどこれ読んだことあるぞ、みたいなw
また物語の中に登場する物語もすごく凝っていて、見どころのひとつかも。
ひとつの漫画がキーアイテムになっているんだけど、そのシナリオがまたすげぇ。
なんとなくこんなかんじって作ったものではなく、本気でこの本の細部まで書き上げているという印象でした。
今の社会に欠けている何かを思い出させてくれる本なのかなぁと思います。
よければご一読あれ。
