Random acts of kindness(不特定の場所や状況で行う親切行為)という言葉を最近よく耳にします。
優しい一言は誰かの一日すべてを変えることができる。
親切とは、耳の聞こえない人が聞こえる言葉であり、盲目の人が見える言葉である。マーク・トウェイン
もちろんRandom acts of kindnessという考え自体はもともとありますが、今年は特にパンデミックで職を失ったり仕事でストレスを抱えている人たちが多いなか、小さな親切行為は受けた人にとっては瞬間でも幸せを感じることができることなのかもしれません。
Random acts of kindnessとしてできることはたくさんありますが、一つの例として30日間のKindnessチャレンジなんかも見つけました
Day 17については今の時期は気軽に近所の人たちを夕食に呼ぶことはできませんが、でも他にもできることって結構あったりします。
私もダンナと共に自分にもできることをしようと決めました。例えば、
道に落ちているゴミを拾う(これは、以前からダンナがよくしています。私は使い捨ての手袋がないと絶対できないのですが)
ローカルのレストランでオーダーしたらチップを多めに渡す(これは今の時期は特に心がけています)
ドライブスルー(スターバックスなど)コーヒーを買ったら、前のドライバーが購入したものもPay it forwardで払う
特にドライブスルーの場合は、単なる自己満足と言われてしまえばそれまでかもしれません。
でも受けた方は喜んで手を振ってくれたり、クラクションを鳴らしてくれたり、ポジティブな反応をされると正直こちらも嬉しくなります
ところが先日、私の考えを少し変えてしまう出来事がありました。
ダンナと用事があって街を歩いていたときのことです。
車いすに座ったホームレスの男性が物乞いをしていました。
無精ひげを生やした高齢の男性で、彼には片足がありませんでした。
私もダンナも普段ホームレスの人たちにはお金はあげないと決めています。というのも、この地域の多くのホームレスたちがドラッグやお酒のために物乞いしているからです。
しかしその男性を見てダンナがポツリと言いました。「あのおじいさん、かわいそうだね。何か彼のために温かい食事でも買おう」
私も同感だったので近くにあったレストランでホットミールをテイクアウトで注文して、それを男性に持っていきました。
その男性はマスクもしていなかったので、そのまま食事の袋を彼にサッと渡して去るつもりでした。
ダンナが近づくと車いすの男性は驚いて顔をあげたのですが、彼の顔を見てその時初めて彼がまだ若い男性であることを知りました。
無精ひげのせいで歳がかなり上に見えましたが、実際は30歳半ばくらいでした。
彼はダンナから食事の入った袋を受け取るなり、
「実は僕、新しい靴も欲しいんだ。今履いている靴は履き心地が良くないから新しい靴を買ってくれ。」と頼んできました。
通常であれば、何かを渡すと「ありがとう」と言って出されたものを受け取って、それでお別れというパターンです。
当然、その男性ともそういう展開になると思っていました。
そのため彼の返答には戸惑ってしまいました。
もしこの男性が本当に靴が必要であるのなら、、、靴ってやはり実際履いてみて自分の足に合ったものじゃないとダメだと思います。だとするとやはりこの男性を靴屋さんまで連れていかなければならない。そしてこの男性は片足がありませんでした。(義足もつけていませんでした)
それよりもっと私たちが心配したことは、やはりCOVIDの感染です。
知らない人とは特にソーシャルディスタンスを守らないといけません。
そのため靴の購入に関しては、結局断ることに
ただ近くにUnion Gospel Missionの建物があったので、彼にそこに行って訪ねてみてほしいと伝えました。彼も分かってる、というようにうなずいていましたが。
私たちが去ったあと、男性は受けとったホットミールをすぐに開けて食べていたので良かったのですが、しかし彼が欲しかった靴については何もできなかったので、逆に申し訳ない気持ちになってしまいました。
そしてDay 23に書いてある、友達や知り合いなどにプレゼントをすると言うこと。ここにある「Just because」は、理由もなくとか何となくと言う意味です。
私は今までの経験から、友達へいきなりプレゼントと言うのは実は逆に相手に負担を与えるものだと言うことを学んだので、やはり渡す相手には慎重になります。
私もそうなんですが、、、他の人から何かもらうと、どうしても「お返し」について悩んでしまうからです。
先日も知り合いとたわいもないことを電話で話していて、そのときに彼女が
「**からOOをもらったんだけど、何をお返ししたら良いのかすごく悩んでいる。」
ということを話していて(ちなみに彼女はアメリカ人)、やはり何かを受け取ることは嬉しいけれど、そのお返しについて逆に気を使わせてしまうことが多いので、私もプレゼントをするときは本当に気心の知れた人とか頻繁に手作りのものなどを交換している人だとかに限ってやっています。
またちょっと話は変わりますが、以前仲良くなった人と一緒にランチを食べに行ったときのことです
楽しい食事が終わってから帰る前に、その人がお手洗いに立ちました。そしてそのタイミングでチェック(会計伝票)が来たので、私が彼女の分も払ったことがあったのです。ランチ自体はそんなに高くなかったし、彼女に対して「会ってくれてありがとう」という感謝の気持ちもありました。
ところが彼女がお手洗いから帰ってきて、そのチェックを私が払ったことを知ってから言いました。
「Chloeはきっとお給料も良いだろうから、払いたいのも分かるけど。」
おそらくその人は悪意で言ったわけではないと思うのですが、それを聞いたときはやはりショックでした。
もちろん私は給料をもらっていることを自慢したくて払ったのではありません。
しかし人によっては本当にいろんな考え方、そして捉え方があるのだな、とその時改めて学びました。
最期の方はネガティブな話になってしまいましたが、
ただ自分が親切と思ってすることが、実は他の人によっては異なった受け取り方をされることがあるのだ、ということを書きたかったのです。だから慎重にならないといけません。
ただRandom acts of kindnessに限って言えば、いろんな意見があると思うのですが、、、やはり見知らぬ人にすることが一番気軽で良いのかもしれないとも思ってしまいました。
何だかたわいもないことを書いてしまいましたが、ここまで読んでいただいてありがとうございます