
(「はこね」50001・新松田~開成・2015年6月8日)
小田急電鉄では3100形NSE車、7000形LSE車、10000形HiSE車と受け継がれてきた前面展望室と屋上運転台。この屋上運転台へのエントリー方法って興味深いですよね。
小田急ロマンスカーは伝統的に客室内から運転台に出入りします。NSE車は客室天井=運転台の床にシャッターがあり、取り外し式のはしごを出して乗降していました。

LSE車やHiSE車の出入り口はシャッターではなくハッチとなりましたが、取り外し式のはしごを使うのは同じです。

はしごの下部分は荷物置き場として利用していました。通路を挟んで反対側にある座席ですが、昔は座席指定システムの対象外になっていて、事実上フリー座席でした。そんな話も、もう30年ぐらい前の話です。
さて、VSE車には運転台の入口のようなものが見当たりませんね。

実は通路上の天井が入口の扉になっていて、入口左側のふたを開けてスイッチ操作をすると扉が下に向けて開きはじめます。

扉の裏には階段が備わっています。扉が開ききると、さらに階段が床近くまで延びます。

運転席が入口側を向いているのがわかりますね。つまり乗降状態の運転席は180度回転していることになります。
運転士はそのまま階段を上って運転席へ。

着席したら扉を閉じて、運転席を180度回転させて準備完了。

このエントリーシーンですが、昔は乗車前にやっていた気がします。
今は運転士が乗客を出迎えて、エントリーシーンも説明するようになったんですね。
ともあれ、なかなかいいものを見た気がします。