箱根登山鉄道のここがすごい! | はやこま すていしょん!

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更新頻度は遅めですが、日々の出来事や趣味的なことを書いていこうかなと思っています。若干鉄分は濃い目の予定(笑

箱根登山鉄道は粘着式鉄道としては日本最急勾配となる80‰の区間があり、また半径30mという急カーブも存在するという極めて特殊な路線として知られています。

(モハ108/モハ107・箱根湯本・2014年1月9日)
80‰というのは1,000mで高低差が80mとなるもの。このように見た目にも勾配のきつさがわかります。

それゆえに箱根登山鉄道の電車はかなり特殊な装備を備えています。その装備は主に下坂時に備えたブレーキ装置です。

(2003・箱根湯本~塔ノ沢・2014年1月9日)
ちなみに80‰勾配を25km/hで下坂してきます。

急勾配を下るための主なブレーキは発電ブレーキとなります。発電ブレーキはモーターを発電機と見立てることで、車輪の回転エネルギーを電気エネルギーに変換。電気エネルギーを抵抗器で熱交換します。強力なブレーキ力を得るために大型のブレーキ抵抗器を屋根上に搭載しています。

(箱根湯本・2014年1月9日)
基礎ブレーキは両抱き式踏面ブレーキ。

(箱根湯本・2014年1月9日)
制輪子はレジンではなく鋳鉄を使用しているのも特徴です。
非常時にはレール圧着ブレーキを使用します。

(箱根湯本・2014年1月9日)
これはカーボランダムのブレーキシューをレール面に押し付けるもので300‰でも停止することができる能力を持っています。
半径30mのカーブを初めとした急カーブ区間を通過すると、レールが摩耗しますので撤水装置を車端部に備え、カーブ通過時に水を撒きます。

(箱根湯本・2014年1月9日)
これらの装備は開業時から徐々に改良されて現在に至ります。

(モハ104・箱根湯本・2014年1月9日)
今年は新型車3000形も入線する箱根登山鉄道。久しぶりに紫陽花と絡めた写真でも撮りに行きたいな。