700系のC編成とB編成 | はやこま すていしょん!

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更新頻度は遅めですが、日々の出来事や趣味的なことを書いていこうかなと思っています。若干鉄分は濃い目の予定(笑

JR東海とJR西日本が共同開発した700系。
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(東京駅・2013年6月18日)
それまでの新幹線電車はJR東海、JR西日本が独自に開発し、それぞれ300系、500系を登場させました。300系は新幹線初のVVVFインバータ車でしたが、技術の進歩でさらに進化した後継車を開発することになりました。一方500系は300km/h運転を実現した功績者でしたが、とにもかくにも製造コストが高いことがネックとなりました。しかし騒音低減策や制振装置、メンテナンスの合理化など見るべき技術も多く、両社がお互いのノウハウを持ち寄って開発したのが700系です。
JR東海の要望は300系と、扉配置、各車両の定員を揃えて編成の互換性を持たせること。これに対してJR西日本は270km/h以上の速度の確保と500系の台車を使用可能とすることだったようです。

量産先行試作車は1997年に登場。1999年に量産車としてJR東海700系0番代C編成が登場しました。一方JR西日本車は「ひかりレールスター」用7000番代E編成が先に登場し、遅れて16両のB編成が登場しています。
このC編成とB編成ですが、よく見ると結構相違点があるわけです。

JR東海のC編成が、700系の基本形態であることは言うまでもありません。
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(「こだま」723-24・品川~新横浜・2013年5月8日)

JR西日本のB編成の外観上の特徴は運転台横の「JR700」のロゴです。
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(「ひかり」723-3005・品川~新横浜・2013年5月8日)
その他ワイパーの形状も異なるようです。

行き先表示器と座席種別表示器も異なり、C編成は字幕式。
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(東京・2013年5月29日)

それに対してB編成は500系以来のLED表示器を装備しています。
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(東京・2013年5月29日)

台車も異なります。C編成は300系以来の円筒案内式軸箱支持装置を備えるTDT204形(動力台車)とTTR7002形(付随台車)を装着。
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(大井車両基地・2010年10月18日)
ただし、500系台車に併せて空気バネ左右間隔は広げられました。

B編成は500系用WDT205形をベースとしたWDT205A形とWTR7002形。
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(東京・2010年9月30日)
軸はり式軸箱支持装置を装備しています。それからB編成をメンテナンスする博多総合車両所で車体をリフトアップするジャッキを刺す穴が設置されています。

C編成とB編成は内装も異なります。
C編成の普通車は明るいブルー基調のシートを装備。
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(2011年5月18日)

B編成は濃いブルー基調で、500系やレールスターの座席がベースとなっています。
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(2013年6月18日)
車端部に大型テーブルとコンセントを備えたのはB編成が最初。C編成はあとから装備されました。

C編成のグリーン車はグリーン基調。
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(2011年5月18日)
背面大形テーブルと肘掛け内蔵テーブルを備えています。

B編成のグリーン車はブラウン基調。
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(2013年6月18日)
500系用シートがベースで、肘掛けに大型テーブルを格納しています。製造当時は可動式枕を備えていましたが、そのために乗客が指名買いする事が多かったようで、JR東海から接客設備の差を埋めるために可動枕の撤去を要望されたらしいです。
このような設備差があったため、N700系16両編成は仕様を完全統一されています。

700系はJR各社の個性を活かすことが出来たという点では興味深い車両ですね。