本来ならば水戸10時27分発の「スーパーひたち22号」に乗車すれば上野には11時35分到着だったのですが、強風で水戸~勝田間で徐行運転を行なったため「スーパーひたち22号」は10分遅れで水戸駅に到着しました。

(「スーパーひたち」クハE656-4・水戸・2013年3月13日)
水戸~勝田間には那珂川橋梁があり、ここが徐行区間となったものと思われます。
水戸駅を10分遅れで発車した「スーパーひたち22号」。しばらくは快走していましたが、高浜の手前から減速し、高浜は徐行で通過。高浜の上野寄りには霞ヶ浦に流れ込む恋瀬川を渡る橋梁があります。
その後は前の列車が詰まってきたのかひたち野うしく駅に停車。そして徐行運転が続いている間に上野到着定刻を過ぎていました、そして我孫子駅の先で停車。
ビジネスマン達は大慌てで携帯電話をかけまくる状況。そりゃそうですよね。
放送では金町~松戸間が運転見合わせとなり、前に列車が詰まっているとのこと。しばらく停車の後、柏駅までは運転されることになり、11時16分に到着。

発車案内表示がしっかり出ているのには驚きましたが、この時点でどう転んでも2時間以上の遅れで特急料金払い戻しは確定。

柏は客扱いを行なって振り替え輸送に対応していました。結局自分も東武野田線に振り替え乗車。

さらにつくばエクスプレスに乗り換えて秋葉原まで行きました。
結果的には3時間遅れとなりました。
さて、今回の遅延、抑止の原因である強風。常磐線で徐行していた区間、そして抑止となった区間に共通しているのは川を渡っているということです。ちなみに金町~松戸間には江戸川を渡る区間があります。
現在のJR東日本の規定によると強風に対する措置は以下のようになっています。
「沿線に設置した風速計により、在来線では、風速が20m/s以上になると速度25km/h以下の徐行を行い、風速が25m/s以上になると運転を見合わせます。また新幹線では、20m/s以上の風速で段階的に徐行や運転見合わせとします。(強風対策として防風柵等を設置した区間においては、運転規制を行う風速値が異なります。)」
つまり江戸川橋付近で25m/s以上の風速が観測され、常磐線は暴風柵がないので有無を言わさず抑止となったものと思われます。
この基準は羽越本線脱線事故以降厳しく改正されています。
この施策について「運転見合わせが早すぎる」という意見が出ているのもたしかです。自分としては運転見合わせの基準は厳しいままでもいいと思うのですが。ならば常磐線はビジネス路線としても重要な路線なのだから防風柵を最優先で設置した方がいいのではないでしょうか。
JRのデータによれば高さ2m、充実率60%の防風柵を設置すれば、風の影響は半減するようです。ならば常磐線のような大動脈では要所に防風柵を設置するのは急務なのかなと思います。
安全のための抑止も大事ですが、ビジネスラインとしての役割を守る努力もしてもらいたいものですね。