「あのさー、ちょっと話があるんだけど。」


息子から電話があった冬休みのお昼。


ちなみに、冬休みに入って、冬季講習は4時間。

これを4日間やって、年末年始のお休みに入った初日のこと。


前日には野球のOB戦に顔を出し、全身筋肉痛になって帰宅している。


さらに遡り、その前の日は、そのOB戦の為に、久々に友達とキャッチボールをしに出かけているのである。


そんな息子の話。


「あのさー、息抜きに映画でも見に行こうかと思うんだけど…いい?」


『え?息抜き?やる事やってから行けば?とりあえず、やるだけやってから。』


そう言って電話を切ると


「証拠を見せればいいですか?」


そうLINEが届いた。


すかさず返信。


『うーん。

頑張って、頑張って、息が詰まるほど頑張って初めて息抜きになるんだよ。

年末は頑張って勉強しまくってごらんよ。

今頑張る時。

今やらなきゃいけない時に逃げて回ったらダメよ。

逃げるのは習慣になるから。

とにかく頑張る。

まずはなんでもやる事やってから!!

それで失せるようなやる気では、大したやる気ではないから、先に息抜きしたところで、どうせやれない。

そんなもんです!』


切り捨てた。


一度でいい。

息抜きでもしたら…と言われるほどにやって見せてくれ。


そしたら喜んで行かせてあげる。


ただね、この受験期に…

息抜きでもしたら?と言われるほどにやる子なら、息抜きに不安を感じる筈。

抜くほどの息は溜まっとらん。


暫くすると


「友だちに誘われたから聞いただけです。断っておきます。」


そうLINEが届いた。


それが真実なのか?

友だちに誘われたなら行ってきたら?と言われるかも?とチャンスを作ってみたのか?

後から気まずくなるのが嫌だから誤魔化したのか?


よくわからないが、

今、息抜きの必要性のカケラもない事だけは変わらない。


あとちょっとしか頑張れないんだから頑張ろうぜ。