最近、日本でもハロウィーンが恒例化してきている。
数年前からか、少しずつだがハロウィーングッズが増え、玄関先にハロウィーンリースや黄色いカボチャを置く家庭も増えてきているように思う。
うちの周りでも仮装した子供たちを集め、写真を撮るママたちがけっこういた。
あと仮装した子供たちが町を練り歩き『Trick or Treat』と言って友達の家を回る姿も見受けられ、けっこう本格的になってきている。
ちなみに、りん君は
「とっくりはトリートメント」
と言っていた(*´∀`)
本来ハロウィーンはアイルランド移民によりアメリカに持ち込まれた儀式的な風習で、よく例えられるのが日本のお盆。
お盆はご先祖様の霊が帰ってくる日として日本でも馴染みのある行事だが、ハロウィーンもまた霊界の扉が開き家族やご先祖様の霊が帰って来る日だと信じられている。
ただ少し違うのは悪霊も扉を通って現世に出てくるということ。
そこで『Trick or Treat』という言葉がでてくる。
本来はもう少し長い文章だったらしいが、言いやすいように省略されて今の形になったのだとか。
『Trick or Treat』=「お菓子をくれないとイタズラするぞ」
と、可愛く和訳されているが、その単語単品としては『Trick』=だます、惑わす、『Treat』=待遇、もてなす、などの意味がある。
ハロウィーンの夜、霊界の扉が開き、家族やご先祖様の霊と一緒に悪霊も各家にやってくる。
そして悪霊たちは言う。
「我々をもてなせ。さもないと来年1年間、お前たちを惑わして良くない年にするぞ」
この悪霊たちの台詞が『Trick or Treat』にあたる。
そして各家庭は悪霊に施しを与え、悪霊に穏便に帰ってもらうという。
これを儀式化したのが今現在よく知られている、子供たちが仮装して家々を回りお菓子を貰うアレである。
つまり、子供たちを悪霊に見立て(仮装)、各家を回らせ、お菓子(施し)を与えるという行為をもって、来年も無病息災を願ったということらしい。
また、カボチャのオバケは『ジャック オ ランタン』といい、彷徨う精霊の一種で人々を悪霊から護ってくれると信じられている。
だから、悪霊の侵入を阻止するため玄関先に飾られるわけだ。
諸説あるが、元々は悪魔や聖人を騙して地獄にも天国にも行けなくなってしまった、ジャックという名の人間の霊が、彷徨っている姿なのだという。
『Trick or Treat』=
「我々をもてなせ。さもなくば来年1年間、お前たちを惑わして良くない年にするぞ」
が
「お菓子をくれないとイタズラするぞ」
になったのは、意味を子供サイズにしたのだろう。
その方が愛らしくて親しみがもてる気がする。
無邪気な子供の霊と考えられなくもないが、それは深読みというものか…。
ハロウィーンの夜、オバケに仮装するのはそういう儀式的な意味があったわけだ。
ゾンビに仮装するのもあながち間違ってはいない。
死者の霊がかっての肉体に宿り、帰ってくる…。
そして、あなたを連れていく…かもしれない。