PCが壊れ、ストックされた画像が取り出せないため、復活するまではとりあえず携帯(ガラケー)に入っている画像のエピソードを書いていきます。
秩父~東京旅の寺社記事の途中ですが申し訳ありません。
■防空頭巾の女の子■
(京都府 京都市)
京都に観月橋と呼ばれる橋があります。
『みづきばし』ではなく『かんげつきょう』と読みます。
月を観る橋とはなんとも風流で京都っぽいですね。
この橋は宇治川に架かる橋の名前で、駅名にもなっており、京都の人ならたいてい聞いたことくらいはあると思います。
しかしこの観月橋界隈には、ちょっとした怖い噂があります。
この一帯には丘のようになった地形があり、その上には宇治川を見下ろすように古くから団地群が建っています。
──ここから話す事は今から何十年も前に囁かれていたという、飽くまで『噂』です。
その団地の建つ丘のどこかに、戦時中に使用されていた防空壕があったそうです。
当時の子供達にとって、それは格好の遊び場所となっていました。
秘密基地だなんだと言って遊んでいたのでしょう。
まさに昭和の子供です。
わたしもそのクチだったので解ります。
ある日、子供達の間で妙な噂が流れ始めました。
防空壕の奥に防空頭巾をかぶった女の子が現れるというのです。
その噂が広がるにつれ、子供達はパニックを起こし、「見た」という子も現れ、中には体調を崩して倒れた子達も居たそうです。
やがてそれは学校やPTAの知るところとなり、大問題へと発展していきました。
「崩落の可能性があるなど、物理的に危険なので行ってはいけない」
と、いくら大人が言っても、当然一部の子供は聞きません。
最終的に大人達の下した手段はコンクリートブロックで防空壕を塞いでしまうというものでした。
これにより、事態は収拾へ向かい、幽霊騒動は一応解決をみたそうです。
噂の出所は解りません。
子供達がついた嘘が一気に広がったのか…、崩落の危険もあるため、大人が子供達を近付けないために流した噂だったのか…。
後者だとするなら、完全に裏目に出ていますが。
これらは、一般的には集団ヒステリー的な現象だとされますが、その全てがそれに当てはまるかは誰にも解りません。
子供というのは感受性が強いもの。
霊的なものに影響を受けやすい子も居たかもしれません。
今となっては真相は解りません。
が、実は話には続きがあります。
ブロック塀で塞がれてしまった防空壕ですが、その後も壕の奥からは女の子の声が聞こえてきたそうです…。
やがてその世代の子供達は大人となり、幽霊騒動の事は次第に忘れられていきました。
幽霊どころか、その防空壕の存在さえもあやふやとなり、結局防空壕なんて存在しない…全て子供達の作り話…だったのでしょうか?
信じるか信じないかは…
((((;゜Д゜)))
(画像はイメージです)