「戦闘機パイロットの空戦哲学」服部省吾著
光人社文庫、2007年10月刊
元自衛隊のパイロットであった著者が述べる空戦からみた人間学と言える内容。勇ましい記述は皆無の冷静な視点が好ましい。そんな著者が紹介するアメリカ空軍の言い伝えを一つばかり。「君がどんなに空戦がうまかろうと、世の中には君よりも、ちょっぴりだけうまい奴がいる」
どうしても自分だけが独占する場合が認められる仕事において、尊大傲慢になりがちで見えない墓穴を掘る。世の中、墓穴に落ちたら後のない職場ってあるんですよねぇ。実に私にも重なる良い教えだと思い、著者と同じく肝に銘じている言葉です。