秋の夜長
先日、書店で本を探していたら…目の前で、二人の女性が連続して買って行くのを見て、手にした本である。
『シズコさん』佐野洋子著
新潮文庫400円
母親と娘、というのは同性同種の難しさ…身体と精神の分離が、母親と息子とは違う視点や力学を有すると、母や祖母の会話を思いだし実感した時があった。
また兄弟姉妹の微妙な関係…(私には常に想像しか手段はないのだが)…その互いの言葉を読み解す事、
一人称展開で語られる私小説世界とは言いながら、我々が日常に抱いてきた家族の悩みや悲しみ、恩愛を普遍な世界として描いている。
本探しは、書物に対する居合い抜きみたいな冴えを必要とするが、この本はまさに私の手元に飛び込んできた一冊。


