毎年恒例の北海道スキー旅行も無事に終わった
今年はいつもの富良野が雪不足のため 急きょニセコへ
だから息子っちは いつもお世話になるスノボの先生とは会えずじまい

いつもは1日中 先生と滑りまくっていたから 今回はどうするかなと思いきや

朝ごはんを一緒に食べたら 後は完全別行動
ランチも一人で食べて ナイターまで突入し、部屋に帰ってくるのは6時半くらい

で、7時半に夕ご飯を一緒に食べて、あとは適当に過ごして...。という毎日だった

山頂の上級者コースまで一人でいき、かっとびで滑りまくったのだ
こちらは 万が一 怪我でもあったら大変と ポケットから携帯を出してはチェックばかりしてた

滞在中、息子っちが何度も言った言葉
「もう1年が過ぎちゃったんだ。あっという間だった。。。。」

そうだね、長いようで短い いろんなことがあった1年だったね
君はどんな気持ちで その言葉をかみしめているのだろう

こんなことも言ってた
「将来は日本を離れた方がいいと思う? でもボク、最近は日本の生活に慣れてきたから、また新しい世界に行くのは不安だ。。。」

そうだね、日本に戻ってきて7年がすぎたね。
シカゴで過ごしたのと同じ年月だ。これからは 日本で過ごす時間のほうが長くなるね。

「日本での生活に慣れてきた」 というのは本当だろうけれど、「この社会に慣れたとか、溶け込んだ」 のとは違う気がする

今の場所に引っ越してきた時、きみは近所に日本人の友達がほしくてたまらなかった
最初のころは 何人か遊ぶ友達ができて きみは有頂天だった
だけど 近所のボス的存在の子が なぜかきみを忌み嫌った
「ガイジンのくせに 生意気だ ぶっ殺してやる」 なんて 乱暴な言葉と暴力で脅してきた
そして せっかく仲良くなった見せかけの友達は 離れていった

あの時はママっちも 本当に頭にきたよ
国際化だの グローバライゼーションだの 言葉だけは立派で、英語教育に力を入れてみたって 中身は 変わってない。
異質な存在は排除しようとする人たち

料理や音楽のような文化には なんの抵抗もなく受け入れるのに これが人と人の交流になると がらりとかわる。
なんなんだ、この国は。多様性なんて全然認めてないじゃないかって。一人で苛立ってた。

今、異質な存在(人)を排除し、多様性を認めない 社会は ますますひどくなりつつある。
時代に逆らっているよね、いまのこの国は

きみの今の友達は ある意味 アウトサイダーたちだ。
みんなインターの生徒。ハーフや帰国子女の子たちばかり。”一般的”な子はいない。
それらの友達が あと2年くらいで 学校を卒業し、それぞれの進路に進んで 別れる時、きみはまた 辛い思いをし、厳しい現実に向き合うことになるのかもしれない。
きっと その時が 人生で大きな選択を迫られる 区切りの1つでもあるのかもしれない。

そのとき、「今の生活に慣れてるから、このままでいいや」 という安易な選択はしてほしくないとママっちは思う。

きみは とても感受性が高い。そして、思慮深い。そして、誰よりも頑固だ。
大人が敷いたレールに従って進むなんてできないタイプだ。親にとっては 難儀な子どもだ。
自分で行き先を見つけて、自分でレールそ敷いていく。そんな生き方しかできないタイプだ。
そう、昔の西部開拓者だ。

だから、まずは行き先を見極めないといけない。他人が決めた行き先じゃぁ納得できないんだからね。そして、そこに向けてレールを敷かないといけない。
時間がかかるね。きっと 友達よりも 何年も遅れての出発になるのだろう。

でも今回、一人で朝から夜まで滑り続けた きみを見て 思った
きみには きっとそれができる
そのパワーを そのエネルギーを 秘めているって

だから ママっちは 心配だけど 見守り続けるよ
君を信じて