いつも久しぶりばかりの挨拶で失礼します。
前にも報告したが等妙寺の本堂の全貌が明らかになったが、それに先立つ囲いのある大形建造物が検出されました。本堂の近くにも池らしき遺構も出土し中心部の施設が見えてきました。
これらを一望できるように臨時観覧所が作られました。写真はそこから見下ろしたところで、中心部の全てが手にとるように見え、その構造がつかめる絶好の視点場になっています。一度、御覧あれ。
また中心部を支える崖面の石垣の清掃も進み、この独特の美事な石積みがその姿をあらわにしつつあります。
もう一つ縄文後期の岩谷遺跡と弥生後期の興野の寺山遺跡をつなぐ歴史文化川コースにある高鴨神社の樹叢を紹介します。ここには直径1mはあろうかと言う大樹が林立してすでに見失われた往時の樹叢が残っています。人工林だらけの愛媛の樹林にあって、実にメズラシイ風景ですよ。やすまります。樹種はクス、イチイガシなどです。
これ本堂で、視点場から見下ろしたところ。礎石が重層して判りずらいがそのうち判りやすくしてくれるそうだ。
こちらは中心部を支える崖面の石垣?。表面構造もはっきり見えてきた。
高鴨神社の大木、イチイカシ。美事ですよ。こんなの宮崎の山の中の椎葉で見て以来だ。ただイチイカシはカシのなかでも柔らかく、気乾比重が0.5強だから炭にも使われないそうだ。
大木の林立は圧巻です。かっては人間はこうした環境のなかで生活していたのであろう。このすぐ傍を広見川がながれ、岸にも護岸の石張りはなく、やさしい良い川なのだが、これに石張りをやろうという暗雲がたれこめてきている。またか・・。