雅紀「何今の声」
潤「俺だけど」
雅紀「だろうね!!なんなの君たち!今すぐ帰って!」
潤「え?無理」
またも突然現れた隣の家の幼なじみ。先程家に帰った和也の双子の弟の潤は玄関で靴を整えた後、リビングへ入室した。和也には無い礼儀を持っているものの、インターホンを押さずに家に入ってくるため、結局は似たり寄ったりである。
潤はリビングに来るなり、智に一直線。智隣に座るとギュッと智の肩を抱いた。
潤「なぁ、智。今日予定ある?」
智「昼寝」
潤「それは予定じゃない」
智「む……じゃあない」
バッサリと昼寝を否定され悔しかったのか、智は口を突き出した。突き出された唇は、ぷるぷると潤っていて2人を釘付けにする。潤は思わず手を出しそうになったが、あと少しのところで雅紀に腕を摘まれ、その痛みで正気に戻る。
潤「……なら映画観に行かない?」
智「えぇ……めんどくさい」
雅紀「ほら、やだって!潤もとっとと帰って!」
潤「わかったよ。じゃ、来週の土曜日観に行こう。時間はまた連絡するから」
智「あ、うん。わかった」
潤「またな」
智「ん、ばいばい」
雅紀「さとちゃん、来週の映画ついて行ってもいい?」
智「え、逆に一緒に行かないの?5人で行くでしょ?」
雅紀「ご、……行く、絶対行く!」
素直に家に帰った潤は2人っきりの予定だっただろうに。智の勝手な思い込みでは5人全員で行くことになっている。もちろん、2人っきりは雅紀が認めないし、4人で出掛けるのも智が獣に囲われてしまうので、ついて行くけれど。ガチ勢が3人もいると智を守り切れるか不安で。そんな雅紀は今日もクマの撃退法と猫の興味を引く方法について調べるのだ。
