以前よりバルブ交換、ガイド製作したヘッドにシートやスプリングを組み付けます。
特に問題ないのでバラしたエンジンから、そのまま移植します。
もう1セットは後輩の20パブリカ用。
エンジンばらしてからヘッド加工だと時間が掛かるので、自分の手持ちを渡してオーバーホール時に外したヘッドAssyを引き取ります。
当方のヘッドはちゃんとEXバルブのコッターはヨタハチ用を使います。
左側がパブリカやミニエース用になります。比べると違いが判り易いですね。
EXバルブも2Uエンジンが出始めの頃はヨタハチ専用品でしたが、後にミニエース用と統合されています。

組み付け。
1セットは後輩の元へ。ロッカーカバー用スタッドボルトを抜いてある下側のヘッドが銀ヨタハチ用です。

当初は吉良自動車謹製85mmO/SサイズピストンをボアアップしたSシリンダと組み合わせて使用するつもりでしたが、まさかのTMSCピストンが入っていたので、これを何とか活かしたいと気持ちが傾いていたのですが、その貴重なピストンに問題があったのです。
銀ヨタハチのエンジンは圧縮感が乏しくパンチが足りないので、てっきりパブリカ用シリンダで組まれていたと思うくらいでした。
しかしTMSCピストンはハイコンプ。
でもピストンを抜いて理由が判りました。ピストンの側面が齧った跡があり、それがリング溝にまで及んでリングの動きを阻害しておりました。
本来の圧縮が無かったのです。


写真では1ヶ所ですが、対面にもこれよりは軽いですが同様の齧りがあります。
ただ原因は分からかったのですが、バラしてる時に違和感を持ちました。
というのも齧りのない左側のピストンは、軽く炙るだけでピストンピンを打ち抜く事が出来たのに、右側はかなり炙ってもピンがかなり固くて抜くのが大変でした。
単純に油膜切れで齧ったと思っていたので、齧りでバリの出たリング溝を修正したのですが、それでもピストンリングの動きが渋いのです。
試しに左右リングを入れ替えると、やはり齧ったピストンにリングを付けると溝とリング隙間が狭くて非常に動きが渋く、これだとリングが機能せず圧縮抜けや当たりの不均一でシリンダ内壁の当たりが強い部分で油膜が切れたのでは?
トップリング溝は問題無く、セカンドとオイルリング溝が狭くて、オイルリングに至ってはクリアランスゼロで組み付けるとリングが動きません。
常温でこれではヤバいです。どうも片側のピストンは元々不良品だった様です。
それを以前のオーナー若しくは車屋さんが組んだ時に、リングの収まりが悪いのに気づかなかったのか、気づいていたがそのまま組んだかでしょう。
そんな問題のあるTMSCピストンですが、取り敢えずリング溝は薄手のヤスリで地道に削り、支障ないであろうリングの動きに余裕が出るまでに仕上げて、WPC加工に出しました。
上側が酷い方、下側の写真がややマシな方の齧りです。
ついでにシリンダ内壁、付いていたピストンリング、ピストンピン、唯一の新品のコンロッドメタルにも施工しました。
不安を抱えながらの組み付け。
やはり齧った側のピストンはピンとピストンボスの勘合がかなり固いです。コンロッド小端部メタル側は問題ないクリアランスなので、ピストンそのものがおかしいです。
おそらくこの部分も以前組み付けで違和感を感じつつ、高価な部品だったのと交換すると時間が掛かるので、そのまま組まれてしまったのでは?
今回はリング溝修正、WPC加工してみたのでリング廻りの摺動は改善されると思われるので、これで様子をみてみます。
取り敢えず埃が侵入しない様にヘッドを組んでしまいます。勿論忘れずにプッシュロッドカバーを組む時に、ロワーシュラウドも入れておきましょう。
スパークプラグも埃除けで中古品をねじ込んであります。
オイルパイプを本締めする前にオイルフィルタの蓋を加工します。
パーシャルフローの蓋なので、IN側にオリフィスがあります。経路をフルフローにするのでユニオンボルト内径8mmまで拡大します。
加工前
ディスビや燃料ポンプはまた適当な時に付けます。
これでエンジン本体は組み付けが完了です。








