モヤモヤ心の中 -21ページ目

生は死より強し

17日の朝日新聞に「つなみ」再生への励ましとの見出しがあった。

米国のノーベル文学賞作家パール・バックが日本を舞台に書いた児童文学 『つなみ(原題THE BIG WAVE)』

家族を失った少年の苦悩からの回復と再生が、震災後の私たちを励ます物語として広がっている。・・・とある。

パール・バックと言えば、『大地』や『母よ嘆くなかれ』が多く読まれており、私も30年近く前に読みました。

紹介記事には、こう書かれていました。

漁師の息子ジヤは津波で家族を失い、山間の農村で暮らす親友キノの家に引き取られる。

キノは父に「日本で生まれて損したと思わんか?」と尋ねる。

父は答える。

「危険の真っ只中で生きるってことはな、生きることがどんだけいいもんかわかるというもんじゃ。(中略)そういう意味では、わしら日本人は幸せじゃ」
     ・
     ・
キノが「ジヤはもう二度と幸せになれんような気がする」というと、

父は答える。


「いや、いつかなる。『生は死より強し』だ。 泣かせておいてやることじゃ。 じゃが、いつまでも泣けるもんじゃない」


静岡市の宝泰寺の藤原住職
は、
「これが日本人の生死観だと思います。私たちは平凡な日常がいかに大事か、人がどんなに危ういところで生きているかに気づかされた。それを意識しないと生きることに真剣になれない」・・・・と。
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どんなに受け入れられないと思うことでも、必ず受け入れ立ち上がれると思う。