平成29年度から、訪問介護、通所介護が総合事業事業という名目のもと、早い話が、「要支援者切り」のような制度に変わろうとしています。

 医療福祉の財源不足のためと、次々と医療福祉の制度の利用制限と負担増大化が進められようとしていますが、すでに、介護事業所の倒産件数は全国で過去最高の57件とのことです。今年度、4月の報酬改定で事業者はぎりぎりの経営を迫られています。



さて、現在、週1回とか少ない家事援助で、数年、自立した生活を送れている人が当事業所でも60人ほどいらっしゃいます。これが例えば、ヘルパーがもし訪問できなくなったり、通所できなくなったりした時に、在宅に於いて一人暮らしが立ち行かなくなることは目に見えています。

返って中重度者が増えるような気がします。


 さらに「家事は特別な仕事ではない」と言う認識で、研修もそこそこに、他人の家庭に入って仕事ができると言われていることに懸念を覚えます。

家事援助と言うのは仕事そのものだけではありません。会話をします。他人の家庭の中でどうふるまうか

ということの影響、また、個人の秘密を知る立場にもあります。場合によって、その支援する人の対応次第で利用者を勇気づけることも、逆に絶望の淵に落とすようなことも、ありうるのです。

 このことは自分の15年の介護事業の経験から出てくる思いです。


 介護ヘルパーは奥の深い仕事です、ほんとうに興味は尽きることはありません。

それは、対、人間の仕事だから。人間は一人としてまったく同じ人生と言うのはありえないからです。

 介護としての家事は、「単なる作業」ではないことを知ってもらわねばなりません。

 

                

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