14:00- 東京芸術劇場

指揮:ファビオ・ルイージ/NHKSO
ピアノ:アレクサンドル・メルニコフ

モーツァルト/歌劇「ドン・ジョヴァンニ」序曲
モーツァルト/ピアノ協奏曲 第20番
Enc プロコフィエフ/束の間の幻影 作品22-第10曲

ピアノ:アレクサンドル・メルニコフ
ベートーヴェン/交響曲 第8番

開演前のミニコンサートはまた聴き逃してしまった。自宅が神奈川なので、土曜日の13:20に池袋のホールで着席して待つのはなかなか厳しい、、。

ドン・ジョヴァンニはややオケの音が荒々しく聴こえたが、ピアノ協奏曲はとても良い出来だった。どちらかと言うと保守的な趣味になるのかもしれないが、良くブレンドされた暖かみのあるオケの音が快感で、悲劇的に盛り上がるところもダイナミクスがよく効いていて音楽にのめり込める。ああ、ルイジの音ってこうだったよな、と改めて思い出したのでした。

ピアノのメルニコフをきくのは初めて。多彩な音色の持ち主で、フレーズの終わりで少しだけテンポを落とすスタイルが豊かなニュアンスを生んでいる。すみずみまで良く考えられた解釈で好感度高し。アンコールはプロコフィエフの小品で、皮肉なユーモアが効いていた。また、チャンスがあれば聴いてみたいピアニストです。

ベートーヴェンの8番はルイジさんの良さが全開。暖かく良くブレントされた音、ガッツ溢れる低弦へのキュー、活力溢れるアレグロなど、たいへん楽しめました。楽曲に対するアプローチとしてはやや保守的かもしれないが、こういうベートーヴェンの喜びには久しぶりに接した感があり、逆に新鮮でした。来季のブログラムを見ても驚くようなセレクションはないものの、今日のような発見や喜びはきっとあるのだろうと思った次第です。