今回の「廣瀬先生の世界で一番受けたい授業」は、先生と繋がりの深い、元PTA本部役員のOB,OGに限定して、参加者を募集しました。

ボクがPTA本部役員をさせていただいたのは、4年間だったのですが、当時は同期のメンバーの結束が強くて、先輩たちよりも「いいチームにしよう」と燃えていたものです。


先生 その812


ボクが本部役員一年目のときに、面倒を見てくれた先輩OGが、今回の企画に来てくれました。

みっちょん&ゆっこりん

二人とも、一番上のお子さんが今年20歳ということで、すっかり子育てを終えられていますが、当時と変わらず綺麗なまま、年齢を重ねています。


みっちょんは、英会話が堪能で、旦那さんも某外資系の電機メーカーに勤めるというハイソな奥様。

でも、男っぽくさばさばしたところがある、面倒見のいい優しい姉御です。


そしてゆっこりんは、一見おとなしそうに見えて、メチャメチャアクティブな体育会系お母さん。

子供の部活のサポートはもちろん、自分でもママさんバレーを楽しむネオアスリートです。


久々に再会を祝いながら、懐かしい話を思い出させてくれました。

それはボクが役員になって、半年くらい経った、秋のPTAバザーの打ち上げの時のことです。


「稲葉さん、今日非公式だけど打ち上げやるから」

と誘われて、指定されたお店に行ったところ、なんと男はボク一人で、みっちょんとゆっこりん、そして彼女たちと仲のいい役員二人が、微笑みながら待ち構えているじゃないですか!!

この状況が、「ヤバい」っていうことくらい、鈍感なボクでもわかります。


「稲葉さん、来年PTA会長やってほしいっていう話があるんだけど・・・」

切り出しづらそうに聞いてきたのですが、この質問を想定していたボクの答えは「No」

そのあとも、それぞれが一生懸命に説得してくれたのですが、すっかり疑心暗鬼になったボクは、4人の先輩女性たちに悪態をつきまくります。


結局のところ、この日は「No」という意思を貫きましたが、家に帰ってからもモヤモヤが残ります。

「そんなに嫌なんだ・・・。 残念だなぁ」という落胆した表情が、頭から離れなかったんですね。

最終的には、年が明けてから覚悟を決めることになりましたが、あの時のお詫びの意味も兼ねて、みっちょんとゆっこりんにもメールを出しました。


そのレスポンスの早いこと!!

「おめでとう!! ありがとう!! ずっと応援してるからね」

そんなお祝いのメッセージを贈ってくれたのです。


だから、ボクがPTA会長になった1年目は「学校のため」とか「子供のため」という意識ではなく、「お世話になった先輩と先生のため」というのが、自分の基準軸でした。

あの時に悪態をついて、嫌な思いをさせた分だけ、一生懸命やって恩返ししたかったんですね。


2年目の時には、お二人とも子供が全員卒業してしまったのですが、ボクをPTA会長に就任した一年目は、本気で応援してくれました。

あれから5年、今回の企画に招待して、やっと恩返しができたように思います。