話は長女の生まれた日にさかのぼります。
病院から家に着いて、車を停めた途端に、山崎クンから電話がかかってきました。
「専務、娘さんの誕生おめでとうございます」
先生 その541
・・・なんてサプライズがあるわけではなく、深刻な相談の電話でした。
ドライバーの一人が朝一で納品に行った現場から、クレームが入ったようです。
まずは当事者に聴いてみることにして、玄関に上がったと同時に、長男がボクを呼びます。
「お父ちゃん、会社の人から電話だよ!!」
「ただいま」を言う間もなく電話に出ると、リーダーの一人、マコちゃんからの電話でした。
彼は、ボクに報告しようと何度も電話をしていたようです。
話を聴いて察するに、お客様が、うちのドライバーのことで、近所の方からとばっちりを受けているという解決難易度の高そうなクレーム。
これはもう、ボクの出番です!!
段取りを一通り済ませて、現場に向かおうとすると、今度は当事者のKクンから電話がかかってきました。
彼の報告を受けながら感じるのは、どうも話が大げさになりすぎているようです。
お客様は、「忙しいのに、わざわざ戻らせちゃってすみません」と恐縮していたとか・・・。
ただ、事実は現場に行って、この目で確かめなければなりません。
現場に行って、荷受の工事業者さんとお話をしたところ、「近所の方を怒らせてしまった」という話を聴いて、二人ともビックリしていました。
どうやら、報告を受けた荷主の担当者が、勘違いをしてしまったようです。
「それで、わざわざ専務が来てくれたの?」
難易度が高いと思われたクレームは、ボクが現場に行くまでに解決しちゃっていました
ボクが現場に行く行為は、結果として無駄なようにも感じるかもしれません。
でも、「最悪の事態を想定しながら最善を尽くす」ことが、ボクのクレーム処理の携え方です。
今回も報告を受けることながなければ、彼らが自主的に行動してくれたことに対して、ボクは感謝できなかったでしょう。
K君の自主性、マコちゃん、山崎クンの責任感の成長に、嬉しくなってしまいました。
でも一番の気づきは、ここかもしれません。
子供が生まれて高ぶっていた気持ちを、冷静にさせてくれたこと
自分にとって特別な日でも、きちんと働いてくれる従業員さんに対する感謝の気持ちを忘れないこと
お陰さまで、また一つ成長することができちゃいました!!
でも、お互いに、もっと細かなところに配慮したシゴトをしようね>従業員のみんな