今日の話は、ちょっと重く感じられるかもしれませんが、ご了承ください。

昨日、同年代の仲間のお葬式に、夫婦そろって参列してきたのです。


先生 その254


おゆきちゃんは数年前から、小学校で絵本の読み聞かせボランティア活動をしています。

毎年、入れ替わりはありますが、長い人では10年以上継続されているグループなので、幅広い世代のお母さんたちと繋がりがもてると、彼女は楽しみながら活動しています。


そんな中で、長男・泰久が幼稚園の頃からのお友だち、裕子さんが病気で亡くなったという訃報のメールが、ボクのところに届きました。

ボクは「最近、顔を見てないなぁ」くらいに感じていたけど、まさか病気療養中だったとは知らず、突然の訃報に頭が真っ白になりました。


ボクが知っている彼女は、小柄だけどパワフルで活発なお母さんという印象が強かったのです。

大学生のお兄ちゃん、中学生のお姉ちゃん、そして小学校3年生の末娘と3人の兄弟、そしてボクも仲良くさせてもらっている温厚で優しいお父さん。

大好きな家族に見守られながら、突然天国に旅立ってしまったのです。


葬儀にはボランティアグループの仲間たちや、子供たちの同級生が大勢参列していました。

遺影の彼女はすごく嬉しそうな笑顔で、僕らを迎えてくれました。

旦那の剛さんは、いつもと変わらぬ雰囲気で「忙しいのにわざわざ来てくれてありがとうね」と、僕たちを迎えてくれました。


告別式、初七日法要が終わり、出棺前の最後のお別れの時、それまで気丈にしていた娘さん達が、お母さんの棺にお別れをしながら泣きじゃくっている姿を見るのは、本当に痛ましく辛いです。

でも旦那さんとお兄ちゃんは、ぐっと涙をこらえながら「ありがとう」と声をかけているのです。

ボクはそんな剛さんの姿を見て、涙がこみ上げてきました。


「この人は、『お父さん』として、『お母さん』を見送ろうとしている。なんて強い人なんだ!!」


ボクは同じ立場に立った時に、どんな振る舞いができるだろう?

想像したくはないけれど、夫婦が同時に死を迎えることの方が奇跡です。

夫婦揃って生かされている在り難さを感じながら、裕子さんが生きたかった日々を、僕ら夫婦は彼女の分まで命を遣いながら、生きて行きます。