ボクは基本的にツッコミキャラなので、イジリ甲斐のある人が大好きです。でも、他人から見ると、いじめにも見えかねないので、言葉には気をつけながら突っ込むようにしているのですが・・・。


先生 その132


先日のライブで初めてバンドを組んだ仲間が、アツシです。

ボクより一つ年下のキーボーディストで、実家は鎌倉にある名家なのですが、本人は実に庶民的な男です。

ロックバンドでキーボードを弾く人は、2つのタイプに分かれます。

元々ピアノやオルガンを習っていたので、鍵盤を弾くのが得意なタイプと、鍵盤を扱うのは得意じゃないけど、打ち込みや音作りが得意なタイプ。アツシはどちらかと言うと前者のタイプです。


元々彼はBOWヒロかおちゃん 達と一緒に「足三昧」というバンドを組んでいましたが、その頃からピアノとオルガンのプレイが独創的で「ハイセンスだなぁ」と感心していました。

ボクと音楽体験が似ていて、何といってもBEATLESが大好きということで、意気投合していきました。


そしてアツシはまさに、イジリ甲斐のあるキャラだったのです。

しかも突っ込んでも言い返してくるキャラなので、会話のテンポがよく話していて飽きません。

ボクはこの才能(笑)を、「ステージでのトークに活かせないかな?」と思っていました。


しかし、ボクと似たツッコミキャラのヒロに相談すると
「あいつに本番でそれを求めるのは危険だよ。演奏だけでイッパイイッパイだと思うよ」

という答えが返ってきます。ずっと同じバンドにいる人の評価ですから、信憑性があります。


本番では過度に期待しないように、ボクが喋り始めると、案の定グズグズな喋りになりかけました。

しかし、ボクの話に積極的に絡んで、フォローしてくれるアツシがいたのです。

思わずボクとマスやんは「おおっ」と驚きを見せてしまいました。ハッタリで緊張感を隠しながら喋るボクを助けてくれたアツシに、心の中で「ありがとう」と手を合わせました。


今回のバンドがなければ、これほどまでに親しくなるきっかけはなかったでしょう。

そしてこのバンドとライブを通して、「やっぱりオレはライブが好きなんだな」という思いを取り戻すことができました。

ライブイベントの打ち上げに参加できなかった分、バンドでの打ち上げでは、改めてみんなにお礼を言いたいと思います。