四

 

 「きちんと話したい事があるので聞いてください」と畏まって言ったら集まってくれた。

「どうした?困っている事あるのか?」

「ちゃんと聞いてください。パパは再婚しないで独り暮らし、お祖父ちゃんも独り暮らしで寂しそうです。私が帰る日を楽しみにしています。私、もう赤ちゃんじゃありません、あと二年で中学生です。そしたらパパとお祖父ちゃんと三人で暮らしたいと思います」

「・・・」

「とうとう、その日が来たのねぇ」

四人共涙ぐんで居る、ひどい事言ったかな。「ゴメンネ、今回帰ってお祖父ちゃんに、ちらし寿司作って三人で食べて感じたの。いつも独りで食べて居るんだと思ったら、私が同居した方が良いんだと気付いたのよ。今迄育ててくれて有難う御座いました、この家で暮らして楽しかった。お母さん、二年の間に料理色々教えてください。お祖母ちゃん、設計の事で話が有るみたいです」

「解ったわ、詩織大人になったねぇ、他人の痛みが解るようになって優しい子ね」

 私が塾に行ってる間に、パパとお祖父ちゃんが挨拶に来て相談を話して帰った。

それと、沙枝ママに所縁の有る植物が有れば株分けを頼んだという。

 

 

 

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    三

 

 私立の小学校の制服が届いた。その他の学校指定のランドセル、靴、トートバッグ、テキスト等は既に揃っていて、オーダー制服を待っていたのだ。入学式が楽しみだ。

これらの費用は全部パパが出してくれた、パパは「自分の子供なんだから当たり前だ」と言っている、入学金とかも払ってくれたのだろう。ちゃんと勉強しなきゃ。

制服試着した写メをお母さんが送信してくれた。三日後の土曜日にパパの家に泊まりに行くので「その時見せる」と言ったのに、お母さんとお祖母ちゃんは「今すぐ」と言って写メ送信となったのだ。「どこかのお嬢様みたいだな、土曜日が楽しみだ」と返信が来た。

 お祖父ちゃんが「俺にも何か買わせて欲しいな」とシツコク言う。

特に欲しい物が無いので「今は要らない、欲しい時は言うから」。

独り拗ねていた。

 

 

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     二

 

 「しぃちゃん、しぃちゃん」

庭のバラの植え込みの方で、智枝お祖母ちゃんが呼んでいる。

「はぁい何?お祖母ちゃん」

「もう今日は、お仕舞いにしまよう」

「はぁい、あと三つ抜いたらね」

「抜いたのはコンポストに入れて来てね」

「解ったぁ」

お祖母ちゃんは埃を払って家へ入った。

バラは棘が危ないからと、私にはやらせてくれない。大丈夫だと思うのだけど。

 

時計は間もなく五時。

私の好きなレモンティを淹れたお祖母ちゃんがサッシを開けて呼んでいる「早く入っていらっしゃい」リビングに行ったらお祖母ちゃんは洗濯物を畳みながら

「手を洗ってお茶飲んだら、お風呂に入りましょうね」

「あと一本あと一本ってやったら遅れた」

「一度に沢山抜くのは無理よ飽きない?」

 

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