はじめまして。Halと申します。
今日から読書記録(感想文?)を書いていくことにしました。
ブログを書くのは初めてなので、拙いところもあると思いますが、読んでいっていただけると嬉
しいです。
さて、第一回の本は何にしようかと悩んだ結果、
「推し、燃ゆ」
に決定しました。
やっぱり、今年の芥川賞ですから。
著者の宇佐見りんさんは史上3番目の若さでの受賞ということで、
その抜群の話題性に与ろうという魂胆です。
あらすじは、こんな感じです。↓(引用元 河出書房新社サイト)
逃避でも依存でもない、推しは私の背骨だ。アイドル上野真幸を”解釈”することに心血を注ぐあかり。ある日突然、推しが炎上し――。
「推し」というなんともイマドキなワード。
しかしテーマそのものは普遍的というか、今までにもあったような物の気がします。
少女の繊細な心理の普遍性と、新たな時代性が上手くマッチしていて、これは芥川賞を取る訳だ、と勝手に納得してしまいました。
そして物語全体の雰囲気が、凄く良いんですよね。
天気で表すなら、ずっと曇り、みたいな重々しさ。でも雨は降らない感じ。
基本的に読んでいていい気分にはならないんです。
嫌なことばっかり続きます。
でもそれがいい。
それにしても、「推し」を「背骨」と言い切る度胸というか、ワードセンスというか。
ゾッとするものがりました。
主人公にとって「推し」はもはや、精神的な支柱以上に肉体的な(物理的な)支柱となっている。
ということでしょうか。もちろん僕の勝手な考察ですが。
そんな背骨が燃えたんですから、それは痛いですよね。
でも彼女は懸命に「推し」を推し続けます。
祖母が死んでも、高校を中退することになっても。
そして彼女がボロボロになった終盤には、「推し」の引退宣言と「女疑惑」。
初めはとことん救いようがないなと思いましたが、
この「背骨」との決別こそ、実は彼女にとっての救いだったのではないかと思い直しました。
最終盤、彼女はついに「推し」との決別を果たします。
(僕はそう解釈しましたが、もしかしたら別の解釈もあるかもです)
そのシーンの表現力、比喩力たるや。
半端ないです。もうなんていうか、半端ないんです。
語彙力を失ってしまうほど、このシーンが印象的でした。
主人公の感情が疾走して、最後に狂気と一緒に爆発する爽快感。
半端ないです。
まだ読んでいない方は、ぜひ読んでみてください。
というわけで、「推し、燃ゆ」の感想でした。
初めてのブログということで色々と拙いものだったとは思いますが、最後まで読んでいただき本当にありがとうございます。
感想やアドバイスなど、お待ちしております。
それでは。