おまえたちに限りもなく過激で美しいこの俺を顕現させてやる。
俺は最も偉大で最も激烈な革命家だ。

しかし、なよなよとした優しさとやらに退化し、
あの薄汚い灰色の壁の
唯物的な余りに唯物的な貧乏臭い崩壊を目の当りにして、
ああこれで共産主義はもうお仕舞だと
五五歳定年退職を決め込み、
白髪白痴のボケ老人にジジムサクなり下がった
マルクス読みのマルクス知らずの腑抜け
を意味するに過ぎない〈左翼〉なんかと
この俺を一緒にするな。

俺はやけにおとなしく大人びたいい子ぶって
物分かりのいい仔羊みたいな情けない
〈サヨク〉なんかじゃないぞ。

俺は何をしでかすかわからない、
血に飢えた狼の牙をもつ真赤な〈アカ〉だ。

誰もこの俺を腰抜けの屁理屈なんかで
言いくるめ手なずけることはできない。
かぎりもなく暴力的でワガママなこの俺は、
手段を選ばぬ凄まじく悍ましいテロルの嵐によって、
きさまらのこの下らぬ世界秩序を
暴力的に根底から転覆し
徹底的に破壊し尽くすためにやってきた
精神年齢0歳の最も純粋果敢で妥協を知らぬ
問答無用の急進主義的超過激分子、
そう、だからおまえらは、
その限りもなく恐ろしい怪物のようなこの俺を、
これから戦慄と驚嘆にみちた大いなる尊称である
〈赤ちゃん〉の名で呼ぶがいい。

思い知ったか、
愚かでみみっちい蒼白い内ゲバに興じる、
男ども女ども、クソ爺どもクソ餓鬼どもクソ親父ども、
マッチョどもフェミニストども
ニヒリストどもオカルティストども
哲学者どもオタクども、
やいやいやい、よく聞きやがれ!

ブランキもバブーフも腰を抜かす
ウルトラアナーキーな革命家であると同時に
クロウリーも畏れて拝む
先天的大魔術師でもあるこの俺の放った
小手調べに過ぎないイナゴの使い魔
〈シヴァ〉によるオウム真理教だの
阪神大震災ぐれえのことで
オタオタ騒いでビービー泣いて
小便もらしてるきさまら肝の小せえ人間ども、
これで災いが終わっただなんて
ちょいと虫が良すぎるぜ。

おまえらがこの魔王アザトースよりも
悪魔的な俺様にとって
蔑むべき虫ケラに過ぎない
みじめなご身分だってことを教えてやるために
ちょいと殺虫剤を撒いた程度のことでガタついてちゃ、
ちいとだらしなさすぎるってもんだい。

大体、自分らで巨大なアウシュヴィッツみてえな
〈平和強制収容所〉ともいうべき
監獄みてえな変テコな都市作って、
ポアして下さいと言わんばかりの泣きそうな顔で
〈わたしらは孤独で寂しい虫ケラ大衆です。
ヒトラー様、わたしらをいじめてください〉
とでもいうように哀れっぽく集っているのがいけねえんだ。

そんなにファシズムや戦争が恋しいのかね。
軍人様天皇様将校様と拝みながら
蟻の巣みてえに地下塹壕食い荒らして、
朝っぱらから幽霊みてえな不景気な面並べて、
シベリアの囚人護送列車にスシ詰めに乗り、
死にたい死にたいと言ってたのは
どこのどいつらだったっけな。

囚人服みてえな窮屈なスーツに、
絞首台の縄みてえなネクタイぶらさげ、
朝っぱらから自分自身に御焼香あげるみてえにしてよ、
おまえらみんなおめでたい
仏頂面の仏様の有頂天だったじゃないか。
自由も平等も友愛も平和も生命も心の底から大嫌い、
成仏して空しくなりたくてたまらなかった仏教国の住人、
それがきさまらだ。

きさまらに麻原彰晃以上にふさわしい
メシアなんかいるものか。
とっくの昔からおまえらは
みんなオウム真理教徒だったんだ。

自分たちでガス室を作り、自分たちで囚人になった。
あと足りないのはガスだけだった。
だからお望みのものをくれたやったら、
案の定、一億総オウムである自分たちを発見して
嬉しがってガキみてえにはしゃいでいやがる。