Stroke. 2019 Nov;50:3177-3183.

【背景・目的】

小児発症のもやもや病において、脳卒中発症予防の手術介入の効果の報告は少ない。そこで単一施設における比較的大規模の小児もやもや病に対する間接バイパス術の長期成績を評価した。

【方法】

1988年8月から2012年11月の期間、間接バイパス術を実施した772例の小児もやもや病を対象とした。本研究は、5年以上の追跡がなされた629例が含まれ、もやもや症候群は除外された。平均追跡期間は12年だった（範囲、5-29年）。

臨床のアウトカムと、アウトカム不良に関連する因子を検討した。また、手術の長期効果を評価するため、間接バイパス術後の手術側における症候性脳梗塞および脳出血の年間発症リスクを算出し、イベントフリー生存率も計算した。

【結果】

臨床アウトカムは、95%が良好だった。

手術側の症候性脳梗塞および脳出血の年間発症リスクは、それぞれ0.08%、0.04%だった。

さらに10年間の症候性脳梗塞および脳出血のイベントフリー生存率は、それぞれ99.2%、99.8%だった。

（上記文献より引用）

【結論】

小児発症のもやもや病に対する間接バイパス術は、臨床アウトカムと再発性脳卒中を防ぐ点で、満足のいく長期結果をもたらしうる。

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