これまで生きてきた中で、最もショックだったかもしれない…。 当時、小学生であった私は、今では殆どチャンネルを合わせることのないNHKにくぎ付けになっていた。 PL学園時代の清原和博がいた。 その後、プロになってからというものの、野球そのものへの興味は年齢とともに冷めていったが、清原の個人成績は常に気になっていた。 途中から、「早く引退してほしい」と思うようになっていったのは、清原が、どんどん私の中でのヒーロー像とかけ離れて行ったからだった。 

 まさか…。とは、思ったが、よくよく考えてみると、私も、頭痛や歯の痛みなどがあった時には、痛み止めの薬を処方してもらいに病院に行っている。 もちろん、合法的な薬物とそうでない違法薬物には、法治国家である日本で暮らすうえでは、その違いは決定的であり、明白である。だが、行為そのものとしては、同じなのでは・・・。なんてことも思ってしまった。

 それにしても、清原の心の闇は深かったのだと思う。今、新聞、メディアでは、清原の”弱さ”を論じる人々が多数いるが、彼らは一体、清原のことをどれだけ知っているのだろうか? 痛みや快楽などを感じる個人差を踏まえての話なのだろうか?? 社会人として、有名人として、そして、父親であることの責任を論じることは許されても、彼個人の倫理観、道徳観を他人があたかもわかったように論じることはどうなのかと疑問を感じる。

 ドラフト会議。彼の心の闇の全てはここからはじまったのではないだろうか? 激しく切り裂かれたプライド、心…。18歳の少年にはあまりに残酷な現実だったのではないだろうか…。 全くの他人である私も、あのドラフト会議には大きく傷ついたし、未だにその傷は癒えていない。 王さんと、桑田さんはいまだに好きになれないのはそのせいだ。 あれだけのショックを受けた清原は、本能的に自己防衛が働き、人を真に信用しきれなくなり、または、信用足るきっかけになりうる人との出会いのなかで、相手方にとっては些細な冗談や嘘にも敏感に反応してしまうようになったのでは・・・。 私には彼の気持ちが痛いほどよくわかる。

 更正、復帰は難しいらしい。 でも、頑張れ清原!!! 生き返ってくれ!!!!