久し振りに、記憶に残る夢を見た。
記憶に残るというか、日記に残したい夢、と言う方が正しいか。
夢を見ていたのか、単に金縛りに遭っていたのか、
まあ、見ていたものが現実ではないという点に於いて、大した違いは無い気もするけれど。
そう、とても久し振りに金縛りに遭った気がする。
明日は祝日〜とか浮かれて、あとは相も変わらずほとほと職場に嫌気が差す案件がまた起きて、酒でも飲まねえとやってらんねぇわとビールをぐいぐい飲み干した後。
そもそも酒に弱い自分はビールが好きではないと自覚しているが、
だってしょうがないじゃん、兄貴から送り付けられたビールが大量に転がってたんだもの。
アルコールが欲しけりゃ、そりゃ飲むよ。
そんな訳で。
酒をかっくらって、ダラダラと無為に過ごし、気が付いたら寝ていた。
なんだか嫌な感じの夢を繰り返し見て、何度か起きては寝て。
その中の1回で、金縛りに近い状態に陥った。
ああ、久し振りだな、と。
この、身体全体が痺れる感じ。脳は覚醒しているのに、そこからの指令が体に届かない感じ。途中で信号が断絶している、神経が断線しているかのような。
暗い。何も見えない。
目を開けようとして、瞼が持ち上がった感覚は感じるのに、何も見えない。
今は一人だし、呻き声を上げても構わないか。
声を出してみようとしたが、やはり音は聞こえない。
口を開けて、何かの音を出そうとしている感覚があるだけ。
もしも本当に声が出ているなら、きっと魘されているような、
酷い声なんだろうと思うと、笑えた。
それでも、毎度この状態になる度に、どうにか早く終わる術を見つけようと足掻いてしまうのは、もう習慣みたいなもので。
さてどうすれば終わるだろうかと、色々体を動かしたり(現実では全く動いていないのだろうけど)しているうちに、
手を顔に当てた(と感じた)時、当てた部分の痺れが一層酷くなった。
え、なにこれ、と思いながらもそのまま当てていると、
頭の中がガンガン揺れるような、強烈な痺れが断続的に続いた。
あこれ、眠りの入りに失敗した時に近いなあと思いながらも、
そのまま当てていると、金縛りの効果が少し弱まった気がした。
なんというか、手を当てていた部分の硬直が解けたような。
うーん、表現し辛いなあ。
あれ、これひょっとして、これで解けるのでは?と
次は目を覆うように手を当てて、また強烈な痺れと格闘しているうちに、
ぱち、と目が開いた。
今度は室内が見えた。
たぶん、夢の中で一度起きて、現実でないことを悟ったのを覚えているから、
本当に現実だと、少しばかり安堵した記憶がある。
という訳で、金縛り対策的なものが判明したかもしれないから、
次に金縛りに遭った時は是非再トライしてみたいと思う。
それとは別に、ちょっと書いた眠りの入りに失敗した時の話だけど。
他の人もそうかは知らんけど、滅多に眠りに困らない自分が、
稀に眠りに困る時がある。
まあ、大体は夜更かしし過ぎて眠れなくなったとか、
変な時間に寝てしまったから寝れない、っていうやつだけど。
それでも目を閉じて、眠りにつく努力をしていると、
どこかで意識が浮くような感覚になる。
感覚的な話よ。本当に。そういう「感じ」でしかないけども。
イメージとしては意識に「重さ」があって、それが脳からふっと浮き上がるような、
そんな風に感じる一瞬がある。
だから、ちょっと頭が軽くなる気がする。その時だけ。
自分は、そこから意識が「無くなる」瞬間を知りたくて、
「浮いた」意識がどうなるのか、その行く先が気になって、結局そのフワフワ浮いてる意識に集中してしまって、大体眠りにつけないのだけど。
感覚としては、不快な方だね。金縛りの時の1/50出力の痺れくらいの、
じんわりとした痺れが頭の中にあって。
きっと、意識が夢と現のちょうど境目辺りにあって、
どっちにいくかが決められなくて、それで鬩ぎ合ってる感じかな。
こういう時、うまい具合に夢の方に偏ったら、ストンと落ちていくのかなって。
その瞬間を味わいたくて、できればその先も知りたいのだけど、
そこはきっと、身体的な能力の限界なんだろうなと思う。
自分の身体一つにしろ、理解できないことがいっぱいだ。