この所、音楽と人との繋がりを感じることがいくつかあったので、そんなことでも書いてみようかな。

そうなると、まずは早速3月まで遡る訳だが。


先月の27日、自分は午前にYラボで一仕事終えた後、友人と東京で会っていました。

江戸川橋にあるお店で昼を食べた後に、友人が最近楽曲収集にはまっているんだと、いくつかオススメの曲を教えてくれた。聴かせてもらった歌のひとつ、supercellという人の『君の知らない物語』という歌が気に入った。

自分の好きな雰囲気の声と、歌詞とメロディと、力強さのある歌だった。

ああ、うん。好きなタイプ。そういう感想を持った。ちょっと子供っぽいのは否めないけども。


YouTubeでPVも観たし、TSUTAYAで偶然見つけた新作アルバムも借りた。

基本、自発的に興味を持った歌しか聴こうと思わないから、他人から教わった歌にあまり興味を持つことも無いと思っていたけど、こんな形での出会い方もあるんだな、と自分でもちょっと驚いた。

自分の世界に閉じ籠っていると、どうしても視野は狭くなる。


“夜を越えて 遠い思い出の君が指を差す―――…無邪気な声で”


歌詞に歌われている光景が比較的簡単に想像出来る歌ではあると思う。多分PV観たからかな。

それがこの歌を好きにさせている要素の一つなのか、それは不明であるが。

片想いの女の子ってのは、なかなかに打算的で、且つ強いもんなのか。



もうひとつは、こっちは音楽は後付け。

今月9日、誕生日を祝うのと久し振りに会うかってんで、やはりYラボで一仕事終えた…じゃない、結局終わらんくて仕事の合間に東京まで出て、従妹と会った時の話。

某美大に通う従妹も、あっという間に2年生。美大への進学を喜んだのがついこの前のように思えるのに、全く益々月日が流れるのは早い。そんなことを話しながらまったりとしてました。


従妹と会う時はいつも従妹の絵を見せて貰うのが習慣で、先日もこの一年間で描いた絵を撮った写真を見せて貰っていた。大学へ入ってからの絵はどうなったかな、と自分も興味津々。

その中の一枚に、透明な人間の形を象った絵があったんですな。

輪郭はそう、人間が地べたに座っているような線を辿っていて、中身が透けている。かと言って内臓や骨が見える訳ではなく、無色透明。


課題の一つで、2人組でお互いを表現するというものがあったらしく、その相手を描いたものだそうな。

その絵を見せて貰った時、不図、即座に抱いた違和感が何となく気になって、従妹に伝えました。


「この人、心臓が無いね」


その他の何もかもが消失しているんだから、別段心臓が無くたって問題は無い。ハズなのだけども、その時の自分には、人間の輪郭の中に心臓が存在していないことが酷く違和感に思えた。

どうして自分が心臓を欲しいと思ったのか、今でもよく解りませんが。

こういう「何となく」の感覚は嫌いではないです。自分としては大切にしていたい。

身勝手な感覚であるだけに、他人とそうそう共有出来ない点が面倒ですけどね。しかし従妹は解ってくれたらしい。有難いことです。


で、最近あの絵に似ているな、と思ったのがRADさんの『透明人間18号』。

透明な人間だっていう、そのまんま、何の捻りも無い共通項ですが。


“賢者も空も凡人も それぞれの色に染まる中、太陽の光纏った君は 無色透明に輝いていた”

“すると灰の色の僕を眺め、綺麗と言ったんだ…虹の色を掻き混ぜると、同じ色をしていると”


透明人間18号の歌詞はお気に入り。うまくイメージは出て来ないけれど。



そんな2つの歌と、2つの人でした。