桜の花びらが花吹雪となって舞い散る季節。
麗らかな陽射しを浴びる薄桃色の花は、殊更に美しいと思う。
日本人に生まれて良かったと、心からの幸福を感じる瞬間でもある。
溢れんばかりの花をその身一杯に付けた桜の樹に対しては、美しい、という以外の言葉が取り出せない。
どうしてあんなに美しいのか。昆虫をより惹き付ける為か。
ならば所詮、桜に惹かれる人間も昆虫と同レベルなのではないか。
…6年前、偶然にも同じ土地で桜を見上げた時は、もうちょっとマシな思考をしていた気がする。
どうでもいいけど、前の夢オチで「樹」って文字を多用してから「気がする」の「気」が「樹」に変換されて困る。って本気でどうでもいい話題だな。そこまで下らない閑話も聞いたことねぇぞ、自分。しかもこのタイミングで。
それもどうでもいいとして。
ひとまず自分は、6年前も池袋に居たんだ。人生の空白の一年間を作る為に。
わざわざ自分から空白を作りに行くなんざ、自分の中では死ぬ程、否そんな奴はいっそ死んでしまえと思えるくらいに贅沢で野蛮で、ついでに人間捨てる覚悟でも持ってけやと言いたいくらいの行為なんだ。
そんな最低の生活の幕開けは、携帯の機種変更だった。
一代目の携帯は中学の卒業式当日に手にした。人生初のmy携帯がそれ。
高校3年間を共に過ごし、電池の寿命が尽きたので浪人生活のスタートと同時に二代目を購入。
以来、二代目と共に浪人時代、大学4年間を過ごす。その間に世の携帯電話事情は目まぐるしく進歩し、自分の二代目はあっという間に過去の遺物と化していきました。←
がっ、しかし!そんな生活とも遂にオサラバ。先日の日曜日、6年目の春にして遂に三代目がやってきました。
時代に逆行してNOTスマートフォンです。店頭で相当遊んだんですが、タッチパネルがやはり自分には壮絶にアウトだった。
相変わらずのTOSHIBA族、T006という型のインジゴカラーを購入。三代目は本来好きな紺色です。
三代目にして新たに加わったスペックとしては、
・とりあえず赤外線通信機能搭載(これが無い携帯は今回のセレクト対象外
・お財布機能も付きました
・データサイズオウバーという名の(送る側に)罪の無いイジメから解放
・デコレーションメール?が添付ファイルにならない(多分
・デコメの絵文字が文章中に表示される(多分←今までは全て文章が終わった後に縦に整列していた
・待受画面にニュースとお天気が表示されます
・個人ICチップなんたらが導入されました
・microSDデビュー(しかしカード自体は買ってない
・防水仕様
・FMラヂオも聴けちゃいます
・カメラ:236万画素→1220万画素という奇跡
・地震速報が自動配信されます
(※あとパケホーダイ(定額)になりました)
等々。すげえよ!今時の携帯すげぇよ!!とにかく何かすげぇえよ!!!(←よく解らない興奮
Yラボの人々に散々自慢した所、何だかとても温かいような、憐れむような眼差しとコメントを頂きました(笑)可憐様は早速赤外線で画像を送って下さいました。ヒーロー様はメールで画像を送って下さいました(←データサイズオウバーからの解放)。
これまた早速の地震速報を受信すると、「ちゃんと来てるね(笑」的コメントをみなさまから頂きました。ああああかっこわらいいいぃィィィィ!!!!(←行き場の無い気持ち
ひとまず、新しい機能が目白押しで慣れるまでに時間がかかりそうです。
基本TOSHIBAだから、大体はフィーリングで使えるんですが…流石に6年前の型とは大分変わっているような。というか、約5年という長い年月を二代目と共に過ごしたお陰で、異常な程に自分自身が二代目ナイズされてるんですな。最早自分の手足の一部のような。
そんな事情もあり、二代目にはかなりの愛情を注いでたんで、奴には別の形で記憶に残ってもらうことにしました。ちょっと前に書いた、擬人化は既に済ませているというオチ。←
どうにかしてマイワールドの住人に加えたいな。まあぶっちゃけ、どうにでもなるんだが。
まあそれは置いといて、三代目、これからよろしく。
そして二代目、長い間付き合ってくれて本当にありがとう。苦労かけたなぁ。楽しかったことも、辛かったことも、この5年間沢山あったなあ。お前はいつもポケットに居てくれたな。いつでも自分の、ありのままの想いを記憶してくれた。それが自分にとっての安らぎだった。
お疲れ様。これからは一代目の隣で、ゆっくりおやすみ。
偶然と言おうか何と言おうか、今回三代目を購入したのが池袋だったという。
つか、当初の目的は母さんの携帯を購入することだったんですが。母さんの欲しい携帯の型がもう地元には無いらしく、Yラボへ日曜出勤するついでに東京まで足を伸ばしたのがきっかけ。
いくつか店を回った後にお目当ての型を発見、母さんが機種変更の手続きをしている間にディスプレイされていたスマートフォンで遊んでいたら(←この時にタッチパネル操作スキルを必死こいて習得しようとしたが、敢え無く撃沈)、「ついでだからあんたのも変えたら」という思いがけない一言がぶっ飛んできた。
母としては、兄貴も親父殿も母自身も変えたのに一人だけ変えないのは憐れだと思ったらしい。
兄貴が一人暮らしをきっかけに変えやがったと思ったら、直後に親父殿がトイレに落とすというお決まりをしでかしやがり、2人立て続けに機種変更をしていたんですな。(勿論親父殿の新携帯は防水仕様を買いました)
そしたら母さんも「地震速報が来る携帯が欲しい」と言い出し、3人目。
我が家限定機種変ラッシュの中で1人乗り遅れてるのも憐れだし、今年は就活もあることだし、そんならお前もここで変えてしまえと。まあ、ラッキーっちゃラッキーですね。
桜咲く季節、再び新たな携帯を手にスタートです。
6年前に二代目を握って見上げた桜は、どんなものだったっけな。
どんな気持ちだったかな。