少しばかり前に友人から本を借りました。ダニエル・キイスの『アルジャーノンに花束を』。

前から読みたかったんですけどね、以前思い立った時は図書館で借りられていた。

友人が偶然読んでいて、快く貸してくれると言うので恩恵に預かりました。


今迄読んだ本の中で、人間として生きる上で最も感銘を受けた作品かもしれない。

若しくは影響を受けたと言うか。クソみたいに頑固な自分を変えるってのはそうそう簡単じゃないことは自分でもよくよく理解してるんですが…今回ばかりは変わりましたね。変わったまではいかなくとも、少なくとも変えようと思うようになりました。これって自分にとってはスゴイ変化。一大革命と言っても過言ではない。


かなりアバウトな感じですが、大まかに言えば「知識を追い求め過ぎる者は愛情を失う」みたいなことが書いてあったと思うんですが。とりあえず自分はそう捉えた。

別に自分はそこまで知識を追求してる人間じゃありませんが、作中のちゃんとした文章を読んでいて、至極自分に当てはまるなぁと感じたんです。どんな表現か忘れてしまいましたが。

その愛情の欠如、というのが自分にとっては結構衝撃的だったんですね。


ああ、自分は自惚れてんだなと。

そこそこ他人に対する思い遣りはある方だと思ってました。自分で言うのも妙な話ですが。

でも、自分が他人に愛情を感じたことは無いんですよ。残念ながら。

愛情だの何だの言うとその定義から始めなけりゃなりませんが、少なくとも自分がイメージしてる愛情は無かった。自分にとって、思い遣りは愛情ではないんですな。自分が考える愛情は、アメリカンな親愛にとても近いものではあるけれど、自分がそれを感じたことは無い。親しい友人にも一切そういうのは無いんですよ。


記憶を辿ってそういう記憶が無いことに気が付いた瞬間に、ショックだった訳です。ちょいとばかし。

で、原因を考えるに当たり、自分がどんなに拒絶して生きてきたかを思った訳です。

チャーリィのように、知識が増えればそれだけ人生が豊かになると思っていたのも事実。

でも、愛情は?と考えた瞬間にぽっかり穴が開いちゃうんですよね。

子供達への愛だけは誰にも負けないぜ!と思ってたのも何だか疑問に感じてしまう。


収拾つかなくなるんでこの辺で止めにしますが、まあ色々と深く考えさせられた訳です。

良い機会でした。これをきっかけに、少しでも自分を変えていけたらいい。

家に置いても良い本のひとつだな。Yっしー、どうもありがとう。



そのYっしーが最近本を読み漁っているというのに影響されて、自分も手近な本を読んでみようと思いまして。

差当たり、家に置いてある有名な本として読み始めた『ライ麦畑でつかまえて』。


これが最低につまんねーもんだから、アルジャーノンとのギャップに今死にかけてます。

イヤしかし、こういう本からしか学べないこともあるんだ…!と受容するのに必死。

自分を変えようと思い立ったのでね。努力はしてみるさ。色んな方向にアンテナを伸ばせるように。