わかっちゃいる。
わかっちゃいるが、

我慢ならん。

怒っている。
憤っている。

不景気が悪いのか?
少子化が悪いのか?

いや、
今の怒りの矛先はそこではない。

仕事していればよい時も悪い時もあるだろう、
その中で文句も言わず真面目にやって来た仲間を、
ないがしろにするそのやり方が許せんのだ。

木を見て森を見ず。
森を見て木を見ず。
立場が違えば見え方も違う。

優先すべきは、
経営者のエゴか?
労働者のエゴか?

正解は無いにしても、
時は待ってくれない。

相容れない選択ならば、
どちらが折れるしかない。

選択が最善なら、
どんな痛みも耐えるだろう。
嘘じゃない。

何度も言うが、
わかっちゃいる。
わかっちゃいるが、

今回の選択は、
最善ではない。

しがない一労働者ではあるが、
少なくとも自分の目から見て、
今回の選択は損失以外の何ものでもない。

そして悪いことに、
何の解決にもなっていない。

むしろ事態を悪くしているだけだ。
なぜなら、

解決の方法として、
観点がズレているからだ。

なぜ分からないのか?
それとも、
分かっていてそうしているのか?

明らかなる不平等がそこにあるのに。

それを何度も繰り返す。
毎度余計に腹が立つ。

だからといって、
何も出来ない自分の非力さにも腹が立つ。

こういうご時世だからこそ、
痛みは分け合わねばならない。

助け合いなんて言葉を御旗にして、
綺麗事を振りかざす気はないが、

誰か一人が泣く様なやり方は、
弱いものイジメと同じ構図だ。

大の虫を生かすために、
小の虫を殺す。

そんな選択なら、
誰にでも出来る。

上と下、
それぞれの困難さはある。
そんなことは重々承知している。

言葉一つにしたってそうだ。

我々は感情の動物だ。
結果を全てとする訳ではない。
過程一つで印象は変わる。

人には心ってもんがあるからだ。

それすら汲み取れない様では駄目だ。
上に立つ資格はない。

それなりの威厳を振りかざすなら、
大の虫も小の虫も生かしてみろ。



謹啓、上司殿。

少なくとも
今のあなたを支持することはありません。





人は石垣、
人は城、
人は堀。

このまま本丸をむき出する気なのか。





敬白