実家に逃げ、もう二度と旦那のいる家には戻らないと決めた時、まず行ったのは郵便物の転送届けだ。
郵便局で、私宛の郵便物は全て実家に転送されるよう手続きをした。

当然実家は旧姓になり、銀行口座やクレジットカードの名義は新姓に変更していた為、面倒もあった。

最初にそれを感じたのは、荷物の引き上げをするのに、レンタルルームを借りる際の手続きだ。

手続きには以下の情報が必要になる。
・契約者住所(書類送付先)
・住所証明書類(運転免許など)
・支払い銀行口座
書類送付は実家にしたい。しかし、旧姓で申し込むと、証明書類や銀行口座が新姓になっておりネジれが生じてしまう。
私の場合は、免許のオモテ面は旧姓のままであったこと、幸い名義変更をしていない銀行口座が残っていたこともあり、旧姓で申し込みをした。(免許はオモテ面だけコピーをおくった)
実家の公共料金の支払い書を添付すれば、免許と違う住所でも、契約者住所として認められた。

免許も口座も旧姓がない場合は、親に契約をお願いしなければならないし、避難先が実家ではない場合はもっと不便だろうなぁと思う。

銀行口座は、結婚後も旧姓のものを一つだけは残しておいた方が、万が一の時にも便利だと思う。「万が一」が自分に起こるなんて、結婚する時には誰も思わないだろうし、起こらないに越した事はないんだけれども。

意外と使えるのは、パスポートだ。
住所が書かれていなくても本人証明になる。

一連の出来事の中で、名前の不便さと、殴った夫の姓を名乗り続けなければならない場面で気分が悪くなることもしばしばあり、夫婦別姓制度が早く法制化されればいいのに、と実感した。