忙しき日々~不連続休暇~

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サクラノ詩


Ⅲ章 picapica


前の記事に引き続きサクラノ詩のレビューを各ルート毎に

書いていきたいと思います。

まずはⅢ章「picapica」について書いていきます。


ネタバレ注意!




【メインヒロイン】

鳥谷真琴




主人公が在学している学校の美術部部長。

美術部存続に奔走している。

自称、傍若無人とのことだがそんなことはなく、

周りの空気が読みながら気を配る繊細な性格。


主人公が再び筆を執ることに固執している。

キャラデザがライオンを意識しているように感じます。

子(美術部)を守る母ライオンのような頼りになる姿を

シナリオの中でも垣間見れます。



【picapica あらすじ】

話の内容は「中村麗華vs鳥谷親子」

「凡人である真琴の奮闘」が主軸ですかね。


鳥谷真琴と夏目圭は腹違いの姉弟でした。

2人の父親、中村章一は街の名家の1つである中村家の跡継ぎ。

主人公たちの学園も昔は中村家の支配下であったようです。

真琴の母、鳥谷紗希は学園を中村家の手から解放するため奔走。

見事、中村家を追い出し、自身が理事長を務めることになりましたが

その代償として娘である真琴に構う時間は少なくなってしまいました。

また、真琴が一緒に暮らしたがっていた圭も夏目家に預けることになり、

真琴の紗希に対する不信感は募っていきました。


そんなときに真琴は1つの絵画と出会いました。

それが、主人公の描いた「櫻日狂想」だったのです。


市役所に飾られてあったこの絵を見た瞬間に

自分と次元の違う才能に衝撃を受けます。

それは母に対する嫌悪感も塗り替えられてしまう程。


主人公が再び筆を執ることに固執していたのはこのためだったのですね。



中村章一の実妹、中村麗華はモンスターペアレントとして有名であり、

父兄の集まりでも傍若無人に振舞っていました。

そんな麗華は鳥谷家が所有する花瓶に興味を持ち略奪しようとします。

麗華はこれが価値のあるものだと自分の目を信じて疑わなかった。

しかし、これは紗希が学生時代に健一郎を騙すために作成した贋作(偽物)だったのです。


紗希はこの贋作を麗華に譲渡しようとします。

しかし、真琴は「自分が作成した既に評価を受けている工芸品」か「贋作の花瓶」

どちらかを譲るという選択肢を麗華に対して作ります。

麗華という不快な相手に対しても真琴は自分の善意を貫いたんですね。



もちろん、麗華は真琴の言葉に聞く耳持たず。

自分の目を信じ贋作を選び、恥をかいてしまったとさ。



真琴にはもう1つやるべきことがありました。


それは主人公と圭の作品をムーア展(芸術コンテスト)に出展させること。

そのために真琴自身が2人に影響を及ぼすような作品を作りだすことで

2人の才能を引き出そうとしました。



・・・が、失敗。

主人公は右腕が負傷しているため、真琴のためだけに絵を描いていくと約束。

真琴の望む直哉の本気の絵は2度と見れないことに。

圭はムーア展までに納得いくものができぬまま期限を迎えてしまいました。



結局、真琴は1番求めたものは手に入れることはできませんでした。








【考察+感想】

率直な感想としては・・・





長い!!長すぎる!!!

2章はサクサク読み進めたはずなのに3章で一気にスピードダウン。

その原因として専門知識のオンパレードがあると思います。

絵画もそうですが、陶芸に関しても一般人が知らないような

美術用語と歴史がこれでもかというくらい飛び交います。

中学の頃、美術が良くて3という評価だった私には拷問レベル(笑)

最初はふむふむ・・・と読み進めていましたが

途中からは睡魔と闘いながら進行していましたw


真琴ルートだけはすかぢ氏がシナリオを執筆しておらず、

少しだけ毛色が違ったような印象を受けました。

他のルートとは違い、ヒロインと直哉の距離感が少しずつ近づいていくので

その点を楽しめたのは良かったと思います。



真琴ルートの話の締め方は個人的に好きです。

「愛を犠牲にしてでも欲しいものがある」と言っていた真琴は努力し続けたものの

結局、愛以外を手に入れることは叶いませんでした。

しかし、真琴は全てを失ったわけではありません。

真琴に唯一残ったものを大切にしていって欲しいですね。




さて、この章で多く出てくるキーワードといえば「月」ですね。

この章の副題である「picapica」はカササギの学術名ですが、

「カササギの鏡」は月の異名でもあります。

このことから、真琴ルートの話は月が重要になってくることが分かります。



物語でも「黒猫の三角」の一節が引用されます。


「最先端の自由な発想とは、理由も、言葉も、理論も、まだないところへ飛ぶことなの」

「月」とはこの最先端の自由の発想ができる境地、

つまり天才の境地だと思われます。


しかし、凡人である真琴は月に行くことはできません。


ならば自分が月(目標)を作ることで2人の天才、圭と直哉に梯子を登ってもらおうとします。

それがムーア展に向けた陶芸作りだったんですね。

結果、月に行くことはできないし、月になることもできなかったわけですが

一生懸命な真琴が私は大好きになりました。

サクラノ詩のヒロインでは1番好きかな。


そんなわけでⅢ章 picapicaのレビュー終わり!!


次のレビューはOlympia!!