夜明けの街で/東野 圭吾
¥1,680
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ダーリンに勧められ



「とにかく読んで」と言われ



読んでみました。



ちょっと古い本ですが。



夜明けの街で 東野圭吾



ミステリー色は無かったですが



彼独特の心理描写がおもしろく



一気に読んでしまいました。




テーマは不倫。



「こんなやつおるか?」って



最初は他人事の様に読んでましたが



だんだん感情移入・・



最期はなぜかホッとしてしまう自分がいたり・・



なかなかおもしろい体験でしたよ。





不倫





ま、それは無いだろうと私も思っているのですが



主人公の渡部もそう思って生きてきた。



ある女に出会った時もそう思っていた。



ただ、いつの間にか気持ちが移り・・・




不倫




男が(別に女だって構わないのだが)社会に出て



魅力的な異性に一生出会わない可能性の方が



圧倒的に低いのは当然で



一度や二度、「この人とお近づきになりたい」と



考えるのはむしろ必然でしょうね。



逆に言えば、結婚してから相方以上に魅力的な人と



一度も会わない人生なんてつまらないじゃないですか。





不倫





ワタシはもちろん不倫の経験はありませんが



「お近づきになりたい」と思う異性には結婚後も何人か遭遇しています。



もちろん、相方も多分そうだと思います。



俳優やスポーツ選手を含めてそれが自然でしょう。



で、ワタシがその人に「お近づきになる」よう努力をするかと言えば



それほど努力もしていません。



もちろん、名刺をもらったらメールしたりそのぐらいはしますけど



努力をしないのは、やはりかけがえのない家庭があるからです。



家庭を持った段階で、無意識に男としての図々しさが無くなっているのです。



ハーフラインより後ろで構えているのです。



こぼれ球があれば拾ってみようかなぐらいの中途半端な積極さ。



ですから相手が普通の人なら一瞬のときめきで終わるわけだし



相手がお水商売なら、いろいろ喜ばせてくれるのですが



その安全さを知っている故、弄ばれているだけで



お互いわかっていながらひとときのトークを楽しんだりそういうものです。





不倫





この本の主人公のように、家庭を捨てて愛人のもとに行こうとする



その感覚は一見異常ですが、感情移入してしまうところもあり



まるで自分の身に降りかかった試練であるかの様にドキドキしながら



寝る間も惜しんで読破してしまいました。



結局は○○になるんですが



良かったなぁって。胸をなで下ろす汗ばむ自分を冷静に保ち



ダーリンの部屋をそっと覗いてみると・・・



子供たちとガーゴー幸せそうに眠りこけていました。



そういう日常が大切なんですよね。






どうしても気になる点があります。



どうして今になってこの本を読みなさいと妻がワタシに言ったのか。。



何か感づいたのでしょうか・・



全く心当たりはないのですが・・



そう思われているのだとしたら、それはそれで



ワタシは幸せ者なのかも知れませんね。