
職業柄、「感謝」も「謝罪」もよく使います。
どちらかというと、苦手なのは「ごめんなさい」です。
子供の頃は普通に使っていた「ごめん」が
社会人になると「すみません」とか「申し訳ありません」に
いつの間にか変わっていたことに気づく。
「ごめんなさい」は許してくださいと言う意味の御免から来た言葉ですが
「すみません」は自分の気がこれでは済まないと言う意味で、
「すみません」の後には何らかの行動や意思表示が必要なのである。
「申し訳ない」も言うことがございませんと言う意味ですし
実は謝ってるようで謝っていない。。
社会人の用語は上手くオブラートに包んでいるので
「すみません」も「申し訳ない」も当然謝罪ですが
何となく下げた頭の下で下をペロッと出しているような
気がします。
そうなると本当に謝る時の言葉って
「すみません」でも「申し訳ない」でも「ご迷惑をおかけしました」でも
伝わらないんですよね。
「ごめんなさい」がちゃんと言える世の中であって欲しい。
「ごめんなさい」を意地でも言わないなら
自分の子供が他人の子供を殴ってケガをさせても
「この度はうちの息子があなた様のご子息を殴ったことにより
親であるあなた様のご心配はいかばかりか計り知れません。
息子様にとっての傷の痛さと無念さ、悔しさを感じるに
相当の辛さとは存じますが、これもとうてい私どもには推し量れません。
みなさまの気持ちを静めてご容赦頂くために
どう立ち振る舞えばよいのかわかりませんが
ここにお詫びの金千両をもってまいりました。
どうぞよしなに。
これが上様に対する精一杯の誠意でございますじゃー」
ぐらい言わないと言葉での謝罪にならないよね・・・
日本語はだんだん変わってきています。
「遺憾にございます」がそのうち謝罪の意味になるのではないかと
さえ感じてきます。。。怖い怖い。
その点「ありがとう」はわかりやすいよね。
「有難いことにござる」が語源としたら、どうも前半が欠落している
ことも否めませんが、素直です。駆け引きがありません。
うれしかったら「ありがとう」
感謝したら「ありがとう」
「ありがとう」がもっと満ちあふれた社会になることを祈り
私は「ありがとう」に一票を投じたいと思います。
何だか、途中から自分でも意味がわからなくなってしまいましたが
「ごめんなさい」でも「ありがとう」でも素直に言える私でありたい。
その気持ちはずっと持ち続けたいです。